<環境の変化を的確に捉え、商材ニーズについて学習>
同社は商社として、単に取り扱う商材を増やしてきただけではない。濱地副社長はサインなどを取り巻く環境や時代の変化を嗅ぎ取り、まずそれに対応する商材ニーズについて徹底して学習。そこから新たな営業の糸口をつかむことを怠らなかったのである。
「福岡営業所を開設した頃からデジタル印刷が普及し始めました。ちょうど、取引先が最新の設備を導入したというので、営業を終えた後に通い、半年くらい深夜までパソコン作業やプリントアウトの方法を学ばせてもらいました。こうした勉強が、その後の営業にどれほど役立ったかわかりません。これをきっかけに、新規商品では専門部隊をつくり、電気関連に強いスタッフを2名採用し、電材の専従にしています」(濱地副社長)。
従来、サイン関連の商材を一番捌けるのが、広告業界だった。しかし、不況により企業が予算を縮小したため、サインそのものの需要は減っている。ところが、同社は商材の幅を広げたことで、コストダウンに対応できるものを提案。素材については安定した需要を維持することができたという。
「問屋から商社へ脱皮するうえで、他社とは違ったことを行ない、値段でも勝負し、なおかつ会社として利益を上げなければならなかったわけです。市場が100億円から80億円に萎んでも、当社のシェアを3割から5割に増やすことができれば、売上は伸びていきます。2年後には、熊本本社から東区多の津の現福岡東営業所敷地内(420坪)に福岡本社を建設する予定で、そのほかの拠点も含め拡大路線に踏み込む考えです」(濱地副社長)。
商材や設備には技術革新が進む一方で、手作業の良さが求められるサインも残っている。それだけに、マーケットは限りなく広いと言える。そのなかで新たなビジネスを創造する力が、同社の肝でもあると言えるだろう。
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<COMPANY INFORMATION>
代 表:濱地 泰行
所在地:福岡市南区弥永2-6-2
設 立:1979年1月
資本金:1,000万円
TEL:092-584-2221
URL:http://www.k-hamaji.com/
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商社として時代や環境の変化を的確に捉え、それに見合った商材をいち早く提供していく。マーケットでは多種多彩なニーズが求められるため、昔の良さを残しながら新しいことにもどんどん挑戦していく。
<代表者 Profile>
濱地 泰行(はまじ・たいこう)
1979年3月生まれ。22歳でサイン・広告資材を扱う(株)ハマジ入社。福岡営業所開設にともない赴任し、取引先を徐々に拡大。その後、デジタル化の波に乗って急成長。近年は商品の開発輸入も手がけ、メーカー商社への脱皮を図る。
たとえ国が壊れようと、たじろがず、己の経営使命を貫く経営者は、ここ福岡には数多く存在している!
このたびデータ・マックスでは、「日本を元気にする!福岡の特選企業107社」を発刊いたしました。本書籍は、昨今の経済状況下においてもそのパワーとエネルギーで躍進を続けている、地元福岡に本拠を置く活力ある企業を、業務内容や特色などとともに紹介するもの。成功の秘訣や経営戦略のヒントが、多く盛り込まれています。
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■「日本を元気にする!福岡の特選企業107社」
発行日:2012年12月12日
発行人:児玉 直
取材・編集:(株)データ・マックス
発行所:(株)データ・マックス
定 価:2,100円(税込)・送料別
<ご購入申し込み先>
(株)データ・マックス
TEL:092-262-3388
FAX:092-262-3389
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