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【流通】「イースター」―日本で定着しない理由
流通
2013年3月25日 15:34

 本来は宗教行事や民俗行事だったものが、商業色を全面に打ち出し、イベント化するケースは枚挙に暇がない。
 毎年10月、ハロウィンが近づいてくると、商業施設にジャックランタン(かぼちゃを繰り抜いて作られたろうそく)を模したグッズが並び、街中がオレンジ一色になる。ハロウィンが終わり、11月に突入すると、次はクリスマスとばかりにサンタクロースやクリスマスツリー、イルミネーションが街を彩る。それが終われば正月、節分、バレンタインだ。

 様々な行事が商業色で染められるのは、日本に限った話ではない。香港のとあるホテルでは、この時期イースター仕様の宿泊プランが組まれている。イースターとは、十字架にかけられて死んだイエス・キリストが三日目に復活したことを祝うもので、「復活祭」とも呼ばれる。キリスト教では、クリスマスよりも重要視される日で、"カトリック教会では"、今年3月31日がイースターとなる。
 海外では商業イベントとなっているイースターだが、日本ではまるで定着していない。その要因は何なのだろう。

 まず考えられるのは、日程が固定しないことだろう。イースターの日付は、毎年変わる「移動祝日」で、「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」と決められている。つまり、'最初の満月'が毎年変わるので、日程がばらつくのだ。また、宗派によって、使用している暦が違うために、同じ年であっても宗派によって日程が変わる(前述の"カトリック教会では"とは、そうした意味)。日程が固定しないため商業施設から見るとスケジュールが組みにくい上、一般に認知されにくいというわけだ。
 要因の2つ目として挙げられるのは、3月下旬から4月上旬にかけて、日本の商業施設では、「卒業」「卒園」「新入学」「新生活」関連が賑やかになること。つまり、すでにびっしり商業イベントが存在し、イースターが入り込む余地がないのである。
 
 そうした中、消費や集客拡大につなげようと、イースターに取り組む企業も出てきている。サーティワンアイスクリーム(株)(東京都品川区)は、3月4日~29日まで、イースターエッグをイメージしたフレーバーやサンデーなどを売り出している。
 定着しにくい要因があっても、コンビニエンスストアなどの販売戦略で一気に全国区となった節分の恵方巻きのように、打ち出し方次第では認知度が高まり、定着する可能性が十分にある。日程の組みにくいイベントだが、一般に定着するか否かは、取り組む企業の見せ方次第ではないだろうか。

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