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福岡市政の闇 顧問・後山泰一氏(9)
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2013年4月15日 07:00

最終章 市顧問という"抜け道"を利用、「天の声」と同じ効果か?(前)

 福岡市発注の業務委託をめぐって浮上した市顧問の会社社長による業者選定疑惑。市顧問という特別職とはいえ、民間企業の社長が同業他者を選定する立場にあったことは、政治倫理上の問題がある。

<市長の友人が選定委員では公平性が保てない>
 市幹部職員OBは、「業者選定に市長の個人的な友人が入っていては公平性が保てない。歴代市長が、こんなかたちで業者選定に関係するようなことはなかった」―と、異常さを指摘する。
 地方自治体が公共事業を発注する場合、その方法は「競争入札が一般的で、例外として指名競争入札や随意契約がある。ほかには、プロポーザルや公募型プロポーザルがある」(福岡市契約課)。プロポーザルは価格競争だけで業者を判断するのが適切ではない場合に、受託希望者に提案書を出してもらい、提案企画力のある者を選定する方法だ。
 議会の承認が不要な契約についても、公正さを保つために、行政にはさまざまな規定が設けられている。福岡市では、たとえば、競争入札の参加者や随意契約の相手方を決定するには、市長、局長、部長、課長のうち誰が決済・専決権限を持つのか、契約金額に応じて、厳密に定められている。また、契約の委託(設計および調査)の決定の場合、1件500万円未満なら課長の専決事項、1,500万円未満なら部長の専決事項、1,500万円以上なら局長の専決事項というように定められている。

<「利害関係者外すのは常識」他自治体が共通して回答>
atoyama.jpg 今回、後山氏は9件の業務委託で業者の選定委員を務めた。そのうち8件で、後山氏が代表を務める会社の事業内容と重なる同業他社を選ぶ立場にあったわけで、利害関係者と見られても仕方がない。
 業務委託契約のすべてで、選定委員方式を採用しているわけでない。選定委員が契約相手の業者を選ぶ方法をとるのは、競争入札をしない場合でも、公正さをいっそう確保するのが目的だからだろう。その選定委員が不正に特定業者を選ぶことがあれば、「天の声」と同じ効果を生む。
 福岡市では、選定委員方式の採用や選定委員の任命について「明文のルールはない」(市契約課)ため、通常は個々の事案ごとに選定要綱を定めて、それに基づいて審査している。
 プロポーザルは、多くの自治体でかなり広がっている。しかし、その基準については、ほかの自治体に取材すると「選定委員については、内容に応じて学識経験者や業界に精通している方を選んでいる」などの回答が得られたが、「明確に定めているものはない」(北九州市契約室管理課など)というのが実情だった。

 しかし、ほかの自治体での重大な共通点が取材でわかった。「業界関係者の場合、利害関係があるか客観的に判断し、利害関係者には辞退してもらっている」(岐阜県)、「利害関係のある方は外すのは常識。本市の過去の事例では外れているはずです」(北九州市)というのだ。
 「なぜこんな人が選定委員なのかと不信を抱かせる人物を選ばないのは当然だ」―NPO法人市民オンブズマン福岡の児嶋研二代表幹事は、そう指摘する。「選定過程を公開しないといけない」(児嶋氏)。

(つづく)
【特別取材班】

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