（株）アールズエバーラスティング

＜25m²～30m²の広め賃貸物件を自社ブランドで手がけていく＞
　投資型マンションの販売を主力に成長を続ける（株）アールズエバーラスティング。設立４年目の今期は年商15億円（2013年２月期）を見込んでいる。マンション販売は１棟１～２億円の大型物件がなかったために減収にはなるが、売買益や手数料収入は順調に伸びて利益率は上がっているという。
　来期以降に向けていくつかのプランも進行している。１つはマンション事業における自社ブランドの販売で、手始めに１棟は東京エリアで手がけ、２棟目は再来年に福岡においても建設の予定という。

　「自社商品をつくろうと思っています。ワンルームで東京25m²、福岡30m²といった広めの物件です。私は中央区の今泉に住んでいますが、14階建て２LDKの賃貸マンションで、ウエスト、イーストの２棟とも空室はほぼありません。今、福岡にこうした物件がほとんどないので、利益は少なくても稼働率に期待して、建ててみたいです」と石村良平社長。
　同社の社名には洗練された印象を持つ。もし、スタイリッシュなデザイナーズマンションなどが発売されると、顧客の投資意欲はもとより、入居希望者も殺到しそうな感じだ。

　福岡市は高速道路や新幹線といったインフラ整備、大震災後のリスク分散による企業進出、娯楽レジャー・商業施設の充実などで、市の人口は20年までは拡大すると予測。暮らしやすさを肌で感じられることから、若者を中心にまだまだ流入は続くだろう。
　とくに西鉄や地下鉄の沿線で家賃５～６万円のマンションは、人口が多い独身女性に人気があることから、不動産ビジネス、マンション投資熱は高いと思われる。

＜都市圏における駐車場事業を安定した第２の柱に位置づけ＞
　２つ目は安定的に収入が得られる事業として、駐車場ビジネスがある。昨年９月に計画がスタートし、事業モデルはほぼ完成。全国の主要都市に広げていくもので、先行する東京エリアでは必要な人員確保も完了し、４月の稼働を待つばかりだ。

　「詳しい内容は申し上げられませんが、手数料をいただくものと思っていただいて結構です。マンション投資は物件や投資家さんに左右されますから、固定収入が得られるビジネスもほしいと思っていました。この事業をぜひ軌道に乗せて、第２の柱にしていこうと考えています」（石村社長）。
　駐車場なのでマンション投資に比べると薄利だ。そのため、駐車場料金が高い都市圏でのビジネスにならざるを得ない。月間1,000台～1,500台程度を扱うことができれば、原価がかからない分だけ、確実な利益が見込めるかもしれない。

　ほかには、ブライダル事業が黒字化のメドが立ったことで、本体から切り離した。こちらは独立採算で運営している。
　飲食事業はライブハウスが月間でイベントを23～24日開催するまでに成長。当初あったクレームも防音対策を施し、真摯に対応した。
　今では二次会を知り合いの飲食店に振れるまでになったため、この需要を自社で吸収しようと近隣にバーや居酒屋をオープンさせる構想があるという。
　飲食店は以前、親富孝通りで運営していたが、利益が出ず撤退に追い込まれるという苦い経験を持つ。そこでライブハウスとの連動によってリスクを下げ、集客や売上確保の道筋を付ける考えのようだ。

｜　（後）　≫

＜COMPANY INFORMATION＞
代　表：石村　良平
所在地：福岡市中央区渡辺通5-13-11 天神渡辺通ビルディング4F
設　立：2009年３月
資本金：2,000万円
ＴＥＬ：092-739-6700
ＵＲＬ：http://www.rz-e.com/

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