アイ・ケイ・ケイ（株）

＜婚礼事業で培ったノウハウを活かし、介護事業に進出＞
　ゲストハウスウェディング施設「ララシャンス」を全国13都市15店舗に展開するアイ・ケイ・ケイ（株）、2013年１月には東証一部に上場し、ブライダル業界での知名度、ブランド力を着実に浸透させている。
　13年10月期決算では、売上高145億1,004万円（前年同期比6.7％増）、営業利益19億4,847万円（同1.4％増）と２期連続の増収増益を達成した。

　好調の要因は、前期に増設した「ララシャンス太陽の丘」（石川県金沢市）が通期フル稼働したことに加え、人財育成により接客力が向上し、受注組数が増加したことによるものだ。また鳥栖や宮崎、大分などの既存店で実施したリニューアルも業績拡大に貢献した。
　 今期は昨年11月に長崎県佐世保市に「ハーバーテラスSASEBO迎賓館」を開業、14年９月には、「ララシャンス博多の森」（福岡市博多区）の隣接地に、１チャペル１バンケットを増設する予定だ。今回の増設により３チャペル４バンケットと福岡エリア最大級の婚礼施設に生まれ変わる。

　ウェディング事業を堅調に進める一方、12年12月には介護事業に進出し、昨年９月には佐賀県伊万里市に有料老人ホーム１号店となる「アイケア伊万里レジデンス」を開業し、14年６月には佐賀市に２号店の開設を予定している。当期は、売上高153億7,000万円、営業利益20億円を見込んでいる。
　「介護事業は、これまで弊社が婚礼事業で培ってきたホスピタリティと料理のノウハウを活かすことができると確信し、進出を決めました。弊社理念の『お客さまの感動のために』を実践、実行することで、ご利用者さまの満足度向上に努めていきたいと思います。ウェディング事業も順調に推移しています。今期の目標に関しても、達成への道筋は見えている」と金子和斗志社長は自信を持つ。

＜30店舗、年商300億円を目指し、大都市、海外展開の機会をうかがう＞
　財務面を見ると、前期の純資産が約72億円と前年同期比で約14億円増加した。一方、有利子負債残高は約28億円と、前年同期比で約９億円減少した。自己資本比率は50％を超えており、財務状況は非常に良い。　
　「資本効率を考えると、東証一部上場は通過点であり、事業を永続していくうえで、人財を確保し育成するための手段に過ぎません。まだまだ成長発展できる余地が存分にありますので、一歩一歩成長します」（金子社長）。
　ウェディング市場は、2030年でも１兆円規模を持つ底堅さがある。同社は、地方都市を中心とした出店戦略のもと、小商圏でも利益を確保できるノウハウを蓄積しており、人口50万人以下の地方都市でも出店チャンスは十分あると考えている。

　一方、既存店での２、３バンケットの業態拡張、加えて50万人以上の中堅都市進出も狙う。こちらについても伸び代があると踏んでいる様子だ。金子社長は「今のペースで順調に出店ができれば、10年後には30店舗、売上高300億円、経常利益40億円の達成は十分可能」と語る。

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＜COMPANY INFORMATION＞
代　表：金子　和斗志
所在地：佐賀県伊万里市新天町722-5
設　立：1995年11月
資本金：３億4,763万円
ＴＥＬ：0955-22-2800
ＵＲＬ：http://www.ikk-grp.jp/

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