人材難で危うし？拡大続くホテル業界

　清掃・ビル管理業の経営者達の新年会が行われた。席上、「もうこれ以上、仕事を取らないようにしよう。やることは値上げ交渉のみだ」と意思の一致を図った。このグループの得意先は主にホテル・旅館である。ホテル業界はかつてない盛況をおう歌しており、新築ラッシュが続いている。そこから受注する清掃・ビル管理業界はお客開拓する必要がない。先方から声をかけられるのみである。

　経営者たちは得意先開拓の気持ちを充分に持っているが、実際に業務を行う人材確保が不可能なため、既存の取引を見直そうとしているのだ。「請けて人手を埋めきれずに違約金を払わせられるリスクを負いたくない」というのが大半の経営者の本音のようである。酒の勢いで言ったことなのだろうが、「この際、長年の鬱積を晴らすために値上げを打診してみよう」と気勢が上がったそうな。拡大路線をひた走るホテル業界は、果たして人材の確保ができるのだろうか。人材難でうろたえる事態になるのではないか。