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福岡への提言

オンリーワンのまちづくりを(後)~前 春日市議会議員・松尾嘉三氏
福岡への提言
2011年3月23日 07:00

<地下に水が下りる仕組みを>
 私は、市議になってから防災措置に力を入れ、とくに『ゲリラ豪雨対策』、具体的には地下に貯留タンクを造らなければならないと、提言し続けてきました。貯留タンクで一時的に雨水を保水・貯蔵し、晴れ間に水を抜いていくという仕組みを取り入れることを急がねばなりません。春日市では、やっと三カ所で貯留タンクを作る計画がされました。あとは予算です。国や県を動かさないと絵に描いた餅で終わってしまいます。

松尾嘉三氏 地下の貯留タンクを造るにはおそらく何十億とかかってしまいます。しかし、市民ができないことをやるのが政治です。しかも災害対策は市民の生命、財産がかかっています。それが無理であれば『浸透性アスファルト』というものもあります。高速長崎自動車道では、何十ミリという激しい雨が降っても高速道路に溜まりません。下にどんどん雨水が染みこんでいく『浸透性アスファルト』を使っているからです。そういったものを整備することや、各住宅に住宅メーカーや建設業者と協力し、各戸へ雨水浸透膜を設置するなどの行うべきだと思います。

 今なぜ、ゲリラ豪雨に悩まさせているのかといえば、たしかに第一に異常気象もありますが、雨水を保水する場所がないことも原因です。昔は土や田畑、ため池などがありました。一時的にも雨水が貯留できる仕組みというのが自然界のなかであったわけです。それが住宅に変わり、アスファルトに変わり、タイルに変わり、コンクリートに変わり、それで雨水を保水できる余地が無くなって結局、雨水のほとんどの量を側溝に流し込むようになっています。だから川が氾濫していくのであって、一時的にも自分の土地のなかに収めることができれば雨水対策にもなります。市民全体で、何千所帯というレベルでやっていけば可能だと思っております。

<まちの実態にあった防災対策>

 春日市の防災対策は、水だけでなく火に対しても深刻な課題を抱えています。春日市は「五ヶ村」という農家の集落からまちへと発展してきており、旧家が多く道も狭いところが多いのです。また、昭和30年代、戦後すぐに、西鉄沿線やJR沿線の土地から住宅開発が進みました。リヤカーや三輪車が主流の時代に開発された土地ですから道幅が狭い。「狭隘(きょうあい)道路」といいますが、その問題を私は市議になってからずっと訴え続けてきました。

 いざという災害の時、「狭隘道路」には消防自動車が入ってこられません。昔のポンプ車は小型で狭いところでも入ってこられましたが、「今は高層ビルなどを消せるように能力を向上させているために大型化している」という理由で大型化した消防車ばかりです。角を曲がるときも大型トレーラー同様、狭い道には入ることができません。「春日市が『春日村』と呼ばれていた頃から、ずっと住んでいる方々にとって防災は関係ないのでしょうか!」と、消防議会にて論議してきました。旧住民の方々が下支えをし、このまちを形成していただいてきたのです。しかし今は、その古さが故に防災対策も救急対策も遅れています。早期に改善しなければなりません。

<『道』のある教育を子どもたちへ>
 最後に私は、小学校1年生から剣道を続けてきた者として、「道」のある教育が今、求められていると思います。剣道、柔道、空手道といった武道だけでなく、華道や茶道、書道なども含めて、日本に昔からある「道」の教育でなければ、日本人特有の道徳心や博愛の精神を子どもたちには教えられないと思うのです。私自身は、剣道で身に付けた武士道精神、「利己を捨て身の危険をかえりみず、自らの信ずる正義の道を貫きたい」という一念で邁進していく覚悟です。

(了)
【文:山下 康太】

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<プロフィール>
松尾嘉三氏松尾 嘉三 (まつお よしみつ)1969年6月23日、春日市小倉生まれ。春日小、春日中、東福岡高を卒業し、西日本短期大学法学部へ。2003年春日市議会議員に初当選し、議会運営員会副委員長、文教委員会委員を務めた。07年、2期目を3位で当選。地域建設委員長を務めた。自由民主党 春日・那珂川連合支部 青年局長。剣道5段。趣味はソフトボールと読書。両親、妻、子ども3人、愛犬1匹の8人家族である。

松尾よしみつ公式HP


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