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自立する地域社会

竹原信一氏特別対談・地域再生を阻むモノ(5)~敵は『自分』
自立する地域社会
2011年8月 2日 07:00

<特別対談>
前阿久根市長・竹原信一氏、建築家・有馬裕之氏、福岡市議・寺島浩幸氏

有馬 単純な例で、たとえば、あるところに桜が咲いているとします。その桜の美しさを地域の方が忘れているときにもう1回再認識することから始まるかもしれません。経済だけで生まれているような価値観になってしまっているから。そこをもう1回見直すべきです。

竹原 よそから来た人が「素晴らしいところですね、自然が」と言っても、田舎にいる人はそれが日常ですから。

有馬 日常だからこそ見直していいのではないですか。外から見てそれだけ素晴らしいと思うことも価値だと思って欲しいんですよ。そこまで見直さないといけません。

竹原信一氏竹原 よそ者の交流地点に『文化』が生まれますからね。ただし、アヘン漬け(※1)になった人たちには、かえって試練を与えたほうがいいのかもしれない。ぶたれないと目が冷めないのではないか。痛いのから逃げるほうが良くなるのではないか。お年寄りの方は、これ以上ほしいと思うのではなく、「痛い思いをしたくない」という意識が強いです。(私を)応援してくれる人は日々痛みを感じています。痛い思いをしてはじめて"麻薬"が抜けるわけです。"麻薬"を抜かなければ、痛さがわからなくなっている。"アヘン"を抜いてやらなければ、元気が出ないのです。
 官僚組織は敵で、役人は官僚組織の兵隊だということをわからなければならない。それがわかったのは最近でした。今やるべきことは『知ること』。説明できてない。『何か』が抜けている。ひとりでインターネットを通じて書くのは戦いの感覚です。自分の精神的に痛いところに踏み込んでいくと発見があります。敵は自分です。不思議なことに自分が気づくと、他の人も言わなくても気づきます。もしかしたら、気づいていたことに気づくのかもしれないけれども...。
 同じ瞬間に同じ発明をするということがあるじゃないですか。そんなふうに私たちは内側でつながっています。内側でつながっているから、外に対してものを言う話ではなくて、自分の内側におりていくことがみなさんの目を開くのと同時なんです。以前ビラを配っていたとき、他人の扉を開こうとしていました。そうではなくて、自分の内側の扉と一体なんです。作業としては一緒です。

寺島 自分が変わった瞬間に周りも変わるんですよね。ものすごく同感です。

(つづく)
【文・構成:行政取材班】

≪ (4) | (6) ≫

※1 アヘン:本稿では「国や地方自治体からの交付金、補助金」などをはじめとする公的機関から配られるお金を意味する。本連載第3回を参照


<プロフィール>
竹原 信一 (たけはら しんいち)
竹原 信一 氏前阿久根市長・1959年、鹿児島県生まれ。元航空自衛官(88年退官)。阿久根市議を経て08年、阿久根市長選で初当選。ブログでの情報発信や市職員の給与明細全面公開など数々の"掟破り"の手法で市政改革に取り組んだ。11年、市長リコールにともなう出直し選挙において864票差で敗れ失職。同年、鹿児島県議選に出馬するも落選。

有馬 裕之 (ありま ひろゆき)
有馬 裕之 氏建築家・デザインプロデューサー・1956年、鹿児島県生まれ。京都工芸繊維大学卒業後、80年に(株)竹中工務店に入社。90年、「有馬裕之+Urban Fourth」設立。さまざまなコンペに入賞し、国内外で受賞歴多数。さまざまな地域活性の町づくり委員も務める。

寺島 浩幸 (てらしま ひろゆき)
寺島 浩幸 氏みんなの党福岡市議会第7支部長、同福岡市議団副代表・幹事長・1961年、福岡県生まれ。福岡大学法学部法律学科卒業後、87年に福岡市役所に入庁。総務企画局総務部情報公開室、市長室、議会事務局調査法制課などに務め、2010年退職。11年に西区から市議選に立候補し初当選。

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