ネットアイビーニュース

NET-IB NEWSネットアイビーニュース

サイト内検索


カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

クローズアップ

【独占インタビュー】飯田哲也氏「したたかな10年戦争」を目指す~山口県知事選不出馬のワケ(後)
クローズアップ
2014年1月28日 14:40

 1月22日、「飯田哲也氏、山口県知事選不出馬を表明」の第一報が流れ、関係者から驚きの声が上がった。現知事の山本繁太郎氏は昨年10月から体調をくずし入院。退院のメドが立たず今月7日に辞任する意向が周囲に伝えられ、にわかに選挙の準備が始まった(2月9日告示)。飯田氏は12年7月の県知事選で「脱原発の旗手」として善戦しただけに、出馬を期待する声も多かった。なぜ今回不出馬という判断を下したのか。その胸中を聞くため本人に直撃取材した。

 ――今の政治の流れどう見ていますか。

 飯田 安倍政権はとくに外交問題でぐらつき始めています。今月22日にスイスで開かれた世界経済フォーラム(ダボス会議)で、現在の日中関係を第一次世界大戦時のイギリスとドイツの関係にたとえてしまうなど、問題のある発言や行動が目立ちます。
 そうしたところに、米軍基地の辺野古移設問題が横たわりました。名護市長選で稲嶺さんが勝ったのは、ある意味で当たり前だったのです。そして今度は東京都知事選で、「脱原発」を掲げた細川護煕さんと小泉純一郎さんの連合が誕生しました。これも安倍政権にとっては痛手でしょう。
 「さあ、その先は山口県知事選だ」という期待感は感じていました。しかも、私は前回の知事選に出ており、「次は飯田さんだ」という声もあったので、私もそれを射程に巷間の活動をしてまいりました。

 ――風は飯田さんに吹いていたと思うのですが。

飯田哲也氏 飯田 そうは言っても、無党派層の動向次第で勝ちへの大きな流れが生まれる「風が吹く選挙」が可能な東京ですら、現状では細川さんが若干不利です。これから選挙戦を通じて巻き返したとしても、勝敗は五分五分と見ています。
 一方の山口県は、そうした「風が吹く選挙」になる余地はありません。どうしても、しがらみや締め付けでかんじがらめの選挙戦となってしまうのです。前回の知事選でも、あの山本繁太郎候補(自民、公明が推薦)ですら25万2,461票も獲得できたのです。私は前回18万5,654票だったのですが、仮に野党に一本化してもらったとしてもその票数に届くかどうかは非常に微妙なのです。
 しかも、前回は民主党政権下でその状況だったのですが、今回は山口県出身の安倍首相率いる自民党政権下での戦いです。すでに現場ではすさまじい締め付けが行なわれ、アメ玉(お金)が飛び交っているという話も聞きました。そういう意味で山口県知事選というのは、名護市長選や東京都知事選とは背景も様相もまるで違うのです。
 初めての選挙なら挑戦していたと思います。ただ過去2回の敗戦を踏まえれば、ここで一気に攻めると見せかけて「したたかな10年戦争」に持ち込んだ方がいい。それが最後の最後まで悩んだ末に出した結論でした。今振り返っても、個人的にはいい判断だったと思います。

 ――報道では「飯田氏が出馬の意向を固めた」という話が早い段階で出ていたと思いますが、あれは誤報だったのですか。

 飯田 たしか毎日新聞が今月13日に私の出馬という一報を出し、その後、私が不出馬の記者会見したのは22日ですから、10日間ほど考える時間がありました。ただ、少なくとも13日時点では出馬に関しては完全に白紙の状態でした。
私自身のロジック、戦略、出馬する場合と撤退する場合のシミュレーションなど、さまざまな材料を集めていた段階だったので、あれは完全に毎日新聞の誤報です。私は出馬に関しては、誰にもいっさいコミットしたことはありません。

 ――「脱原発」が争点の1つとなっている東京都知事選に期待することは。

 飯田 私は実際に細川さんの公約を、元経産省官僚の古賀茂明さんと一緒に裏からサポートしています。もし細川さんが当選することになれば、何か大きなことができると思っていますので、その点を期待しております。

(了)
【取材/文・構成:大根田 康介】

≪ (前) | 


※記事へのご意見はこちら

クローズアップ一覧
クローズアップ
2014年2月13日 09:00
クローズアップ
2014年2月12日 15:19
クローズアップ
2014年2月12日 14:37
クローズアップ
2014年2月10日 15:27
クローズアップ
2014年2月 7日 14:20
NET-IB NEWS メールマガジン 登録・解除
純広告用レクタングル

2012年流通特集号
流通メルマガ
純広告VT
純広告VT
純広告VT

IMPACT用レクタングル


MicroAdT用レクタングル