2024年03月29日( 金 )

コカ・コーラ東西タッグ誕生で1兆円企業に!

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office06min 世界的人気を誇る炭酸飲料水コカ・コーラ。日本市場で製造および販売を担う2トップは、コカ・コーライーストジャパン(株)(東証1部、本社:東京都港区、カリン・ドラガン代表、以下イースト)と、コカ・コーラウエスト(株)(東証1部、本社:福岡市東区、吉松民雄代表、以下ウエスト)の2社。両社は、2016年4月26日、取締役会の決議に基づき経営統合に関する基本合意書を締結していた。その後、一部報道で、両社の持ち株会社の代表にウエストの吉松民雄代表が就任すると報じられた。これを受け、拠点を福岡に置くのではないか、との報道も一部でなされた。一連の報道に関して両社は「(経営統合後の内容については)最終的な合意には至っておらず、決定された事実はございません」と述べ、決定事項はまだ何もないと強調する。

 イーストの主な商業圏は関東・東海・南東北エリア。ウエストは近畿・中国・九州エリアである。イーストは2015年12月期5,631億6,200万円の売上高(連結)を計上し、ウエストは同4,404億7,600万円の売上高(連結)を計上した。これまで日本列島を二分する形でコカ・コーラおよび関連製品の製造・販売を手がけてきた両社だが、経営統合が実現すれば、実に1兆36億3,800万円(上記15年12月期売上高の単純合計)の販売力を誇る大企業の誕生となる。清涼飲料の販売数量で見ると、サントリー食品インターナショナル(15年12月期:売上高(連結)1兆3,810億700万円)を抜いて業界トップとなる。また、仮に福岡に拠点を置く場合は、九州電力(株)(16年3月期:売上高(連結)1兆8,356億9,200万円)、トヨタ自動車九州(株)(16年3月期:売上高(個別)1兆79億円)に次ぐ、3社目の九州拠点の1兆円企業となる。

 イーストは13年7月1日に関東・東海地区のコカ・コーラボトラー4社の統合により誕生した。そして15年4月1日には仙台社を統合した。ウエストは、1999年7月1日、北九州コカ・コーラボトリングと山陽コカ・コーラボトリングの合併を皮切りに、近畿・三笠・南九州などの統合により現在の形となった。また、15年5月18日付で四国コカ・コーラボトリングの全株を取得し、同社を完全子会社化した。合併によるスケールメリットを活かし業績を伸ばし続ける両社。経営統合の先に、はたして拠点は福岡になるのか否か、注目が高まっている。

【代 源太朗】

 

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