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2017年02月15日 10:54

日本と東南アジア諸国との架け橋に!(前)

(一財)DEVNET JAPAN 代表理事 明川 文保 氏

 国際連合の主要機関の一つである国連経済社会理事会(ECOSOC)がカテゴリー1(国連永久コンサルタント)として認定するDEVNETというNGO組織がある。ガリ元事務総長等の働きかけによって1986年イタリア・ローマに創設された。発展途上国間及び先進国と発展途上国間の交流、世界規模の技術、経済及び貿易のグローバルな情報ネットワークの構築を目的とする。2016年にDEVNETアジア地域本部総裁に就任した日本支局・(一財)DEVNET JAPAN の明川文保代表理事を訪ねた。
 TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)が潰えた今、日本と東南アジア諸国との経済関係は、FTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)に委ねられる。しかし、それを補完する意味で、民間ベースで同財団が果たす役割は大きい。

歴史的に、内容的にトップランクの組織です

 ――お忙しい中、お時間を賜りありがとうございます。本日は、DEVNETそしてDEVNET JAPANに関して色々と教えて頂きたいと思います。先ず、DEVNETとはどんな組織なのでしょうか。

(一財)DEVNET JAPAN 明川 文保 代表理事

 明川文保氏(以下、明川) DEVNET(International Development Information NetworkAssociation)は1986年にガリ元国連事務総長の下、秘書室長であったロベルト・サビオ氏によってイタリアのローマに企画・設立されたNGO組織です。国連には現在約2,400の関連組織がありその内、国連永久コンサルタントの地位(カテゴリー1)に指定されている組織は約750あります。DEVNETはそのカテゴリー1の中でも、歴史的、内容的に、トップランクに位置する組織です。

 その基本理念は(1)貧困削減(2)食料増産(3)女性の地位向上(4)省エネルギーと先端技術導入(5)人道支援(6)環境の保護・維持・改善(7)都市の持続的発展の7つの柱で構成されています。

 世界の人々がよりよい生活を築けるように、「知識」や「経験」や「資金」にアクセスできるようにすることを目的としています。紹介したい技術を情報提供すると、その技術を評価し、資金提供者を募集します。更に、その技術の利用者も募集し、事業化、産業化の支援も行います。現在、世界166カ国、約150万社がこの機構を利用しています。

タイ・ベトナム・カンボジア・ミャンマーで

 ――その中で、日本支局である(一財)DEVNET JAPANはどのような役割を担っているのですか。財団の理事・評議員・国際顧問には、谷口誠元国連特命全権大使・元OECD事務次長、堂道秀明元JAICA副理事長など日本・アジア(韓国、中国、タイ、インドネシアなど)を代表する各界の著名人の名前が並んでいます。

 明川 日本支局の前身は、ローマ本部の認可を戴き2013年に私が設立した(一財)DEVNET Tokyoです。2015年にDEVNET JAPANに改名、2016年には、ローマ本部より、一部地域(中国、マカオ、香港、台湾)を除くアジア地域本部としての認定を受けました。
 現在、DEVNET JAPANは、DEVNETの7つの基本理念に基づき、タイ・ベトナム・カンボジア・ミャンマーにおいて積極的な活動を展開中です。対象国対象地域に日本の農業協同組合をモデルとした現地法人を設立、各種農林畜水産業を振興し、途上国支援計画に着手し始めました。

 具体的には、(1)東南アジア高山領域の貴重な熱帯雨林保全(2)畜産・酪農・養鶏・各種農業への技術支援(3)現地法人設立:各種インフラ整備、加工施設・物流管理施設、三温度帯(冷凍・冷蔵・常温)の実現、日本の「道の駅」をモデルとした生産品・加工品販売、観光客誘致の運営(4)NOSAI(農民共済)をモデルとした農家の人たちに対する保険制度の確立(5)人材教育・育成・人材支援:技能実習制度の活用、留学生や高度人材の育成・活用、人材帰国後の幹部登用及び起業支援 などを行っています。

農民年収を100倍にするのが私の1つの目標

 当法人グループ企業では、約半世紀に亘って物流事業に携わってきました。常温・冷蔵・冷凍の三温度帯による物流や輸出入、それに係る各種検疫や検査などの知識とノウハウが蓄積されています。本年4月より、ベトナム、ラオス、カンボジアにおけるFTA(自由貿易協定)が施行されることによる規制緩和も追い風と思っています。また対象地域には仏教信者が多く、日本と価値観や文化・慣習が共有できると考えています。現在ベトナムでは、約6割が農業に従事しています。そして、山岳地帯の農民の現金年収は2万5,000円から4万円になっています。それを100倍にするのが私の1つの目標であり夢です。

(つづく)
【金木 亮憲】

<プロフィール>
明川・文保(あけがわ・ふみやす)
山口県美祢市生まれ。1973年山口県防府市に日本初の冷凍冷蔵庫・普通倉庫を備えた3温度対応の総合流通センター開設(コールドチェーン物流の魁)、同年岸信介(第56・57代内閣総理大臣)後援会青年部会長 83年衆議院議員安倍晋太郎 私設特別秘書 88年九州山口経済連合会の国際交流委員・運輸通信委員・農林水産委員 04年参議院議員福島啓史郎 全国広域後援会本部特別顧問・特別秘書 06年DEVNETアジア・太平洋地域特別親善大使及びラオス・カンボジア・ベトナム地区総裁 09年「上海万博」DEVNET館特別顧問、11年東久邇宮文化褒賞記念会設立 代表理事 13年DEVNET Tokyo設立 代表理事 15年「ミラノ万博」国連KIPパビリオンに日本代表として出展、DEVNET JAPANに改名、同組織は16年にアジア(一部地域を除く)代表オフィスに認定。

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