2024年04月25日( 木 )

営業マンが見たソニースピリッツ GPSカーナビ登場(前)

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 GPSを使ったナビゲーションは、今ではいつでもどこでも手軽に利用できます。カーナビはもちろん、スマートフォンやタブレットなどに搭載され、現在地や目的地を自由に検索できるのは皆さんご存知のことでしょう。
 GPSの開発がここに至るまで、ずいぶんと時間がかかりました。GPSナビゲーションは、アメリカが高度21,000kmの軌道上に打ち上げた軍事用のGPS(Global Positioning System・全地球測位システム)衛星を利用した、位置測定システムです。アメリカは現在32個の衛星を打ち上げています。本来は軍事目的ですが、平時は民事用にも開放されていますので、それを利用して測位しています。3個の衛星を使って現在地を測位し、地球上のどこにいるのかがわかるようになっているのです。
 日本では、GPSを活用するために1986年にナビゲーションシステム研究会(通称・ナビ研)が設立されました。目的はナビゲーション用途の地図および案内情報をCD-ROMに納めるための統一フォーマットの作成です。1990年9月に、統一フォーマット・バージョン2.0が完成しました。
 1992年5月当時、ナビ研の会員は40社。電機メーカー、自動車メーカー、印刷会社、航空地図会社、地図会社などが参加していました。事務局は三井物産(株)でした。

 ソニーは、1992年にGPSカーナビゲーションシステムの初期モデルNVX-1(標準価格285,000円)と6インチモニターXVM-6(標準価格180,000円)、合計465,000円のセットを発売しました。
 もちろんアフターマーケット(車に後付するタイプ)で、モニターはダッシュボードに取り付けるタイプでした。パイオニアやパナソニックなどを含めた他社も、同様の価格帯で商品展開を行いました。
 GPS電波を受けるアンテナは、トランクルーム上に取付ける10cm角の大きい物でした。(今では携帯電話でもナビゲーションを利用できるようになり、アンテナも超小型になっています。技術革新はすごいスピードで進んだものです)
 いよいよナビゲーション(以下ナビ)を、市場に展開できる時代がやってきたのでした。

(つづく)

【池田 友行】

 
(後)

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