2024年04月18日( 木 )

九工大、「英会話のECC」とエラスチンの研究講座を開始

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

九州⼯業⼤学 尾家学⻑(左)とECC⼭⼝社⻑(右)

 九州工業大学(本部:福岡県北九州市、尾家祐二学長)は3日、英会話教室事業で知られる、総合教育・生涯学習機関の(株)ECC(本社:大阪市北区、山口勝美社長)と共同で、エラスチンを利用したバイオマテリアルおよび健康補助食品の開発のための研究講座を設置したと発表した。

 共同研究講座の名称は「ECCウェルネス共同研究講座」。エラスチンは、弾性線維の主成分であるタンパク質で、加齢とともに皮膚や血管に含まれるエラスチンが減少すると、シワや動脈硬化の原因になると考えられている。研究では、同大学他1社と共同で開発・特許取得している化学合成エラスチンに含まれるペプチドなどを利用し、生体組織・器官を人工的に作製するための生体適合材料や、薬を包み込んで患部へ運ぶ、ドラッグデリバリーシステムに使用するための材料などの技術開発を目的としている。また、同大学が以前から研究している豚由来エラスチンについて、すでに利用化されている健康補助食品としての有用性を高めるための基礎研究も行う。

 ECCでは、病気を防ぐ体質づくりを目的とした事業を展開しており、エラスチンのほかコラーゲン、プロポリス、ビタミンCを配合した健康食品を通販で展開。同社は今回の研究講座へ出資する立場としてサポートする。まだ明らかにされていないエラスチンの機能性やメカニズムについての研究成果を出すことで、さらなる事業化に繋げることを目的としている。同講座による研究活動は2021年3月31日まで行われる。

 

関連キーワード

関連記事