普及に課題山積も「魅力的」 福岡のCLT 施工事例(中)
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大匠建設・ブルクCLTで2棟目へ
来年2月、第1号物件を手がけた大匠建設と(株)ブルク(福岡市南区)のタッグによって、(株)筑紫工業の新社屋がCLT工法で建築されることが決定した。木製建具工事を手がける筑紫工業の新社屋は、福岡県那珂川市に建設予定で、完成すれば大匠建設の社屋に続き市内2棟目となる。
施工を手がける大匠建設の井上真一社長は、「県内最初のCLT施工事例となった当社の社屋は、完成後に多くの見学者を受け入れてきましたが、その数は累計700名となりました。自社の社屋をCLT工法で建築したからこそ、筑紫工業にも社屋の建築を任せていただいたのだと思います」と話す。
たしかに、CLT工法によるメリットは数多い。井上社長がCLTにこだわったのは、環境事業への思いの大きさもあるようだ。井上社長は、経営者で組織される(一社)福岡県中小企業家同友会では環境経営委員長を務めるほか、東日本大震災や九州北部豪雨でのボランティア活動にも積極的に参加してきた。また、大匠建設の社用車には電気自動車を採用するなど、環境意識の高さは井上社長自身も認めるところだ。
県内1棟目手がけたきっかけ
「ハウステンボスの宿泊施設・変なホテルがCLT工法で建てられることを知ったのが、CLTとの最初の出会いでした。強度や断熱性のほか、リサイクルにも適していることなどに感銘を受けました。そこで、店舗デザインなどで付き合いのあったブルクにCLT工法での新社屋建設を打診し、完成に至ったのです」
と井上社長は話してくれた。(つづく)
【永上 隼人】
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