2024年05月12日( 日 )

「アイランド九州」を合い言葉に発展 九地整が広域地方計画で

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 国土交通省・九州地方整備局はこのほど、新たな九州圏広域地方計画の「基本的な考え方」について公表した。それによると、「アジアの成長センター『アイランド九州』」という将来像を表すキーワードと、(1)成長エンジン「アイランド九州」、(2)自立型広域連携「アイランド九州」、(3)強く美しい「アイランド九州」という、3つの目標が示されている。

 キーワードは、アジア諸地域に最も近い地理的特徴を生かして、アジアの経済や産業、賑わいの中心となって成長をけん引し、国内だけでなく世界から憧れの対象となる地域になるため、「九州は1つ」として自立的発展を目指すことを表している。

 目標のうち(1)では、アジアの経済をけん引する成長センターとなり、多様な人々が集い賑わう国際交流の拠点となることを目指すとしている。(2)では、重層的な生活・経済圏域を基盤として、デジタルとリアルによる多様なネットワークで連結することで、都市の利便性と地方の快適性を共生させた幸福度の高い地域づくりをあげている。

 (3)については、地震や豪雨といった大規模災害に対する強靱な地域の構築に加えて、美しい自然を保全し、環境負荷の少ないカーボンニュートラル実現をリードする地域づくりを目指すとしている。

 九州圏広域地方計画は、2015年8月に閣議決定された国土形成計画(全国計画)を受けて、16年3月に策定されていたが、コロナ禍などによる社会情勢の変化から、新たな国土形成計画(全国計画)案が国土審議会で議論され、今年夏頃の計画策定が予定されている。

 九州圏広域地方計画についても、全国計画の議論を踏まえ新たな九州圏広域地方計画策定に向けて協議が進められ、今年6月開催の九州圏広域地方計画協議会により、「基本的な考え方」が決定された。

【田中 直輝】

関連記事