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2017年04月21日 14:40

溶けて溶けてどこへ行くの? 我々には覚悟はあるか(9)~巨星堕ちる・ソロン田原学氏(9)

破産の薦め!!

 筆者は2012年8月2日発行のIB(No.1757)でザ・クイーンズヒルゴルフクラブの『破産の薦め』を主張した。ここに紹介する(田原氏の病名など、修正した箇所があります)。


破産・廃業の勧め

(株)ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ

これだけ開き直りの組織に様変わりするのか!!

 糸島市にある(株)ザ・クイーンズヒルゴルフクラブの、2回目のゴルフ会員権の預託金返還の期限が迫っている。後述するが、前回は田原社長を筆頭にして、メンバーの方々へ頭を下げて切り換えのお願いに土下座して廻ったことを目撃して、感動を覚えたことが記憶に残っている。田原社長をはじめ会員廻りをした関係者の方々は、疲労困憊して体調を壊した。その必死な取り組みが功を奏して、大半の会員は10年間の返還猶予に応じてくれた。

 ところが、だ。10年も経つと、同じ組織がこうも高飛車に出るものかと驚く。会員のなかには、「もうゴルフ場を破産してしまえ!!」と憤る人もいる。まずは、今回の弊社の問い合わせに対しての同社の応対は、役所以下である。「わかりません。知りません」の一点張りだ。他人様からの借金を返すことに対して、厚かましくも延期しようとしている矢先に、社員たちはふてぶてしい対応に終始しているのである。こんな企業なんかに、存在価値はない。

難病との闘い オーナー田原学氏

 田原社長は現在、難病=『筋萎縮性側索硬化症(ALS)』との闘病の日々である。前述したように、10年前のゴルフ会員への会員権預託金返還の延期の要請に注力して、体調のバランスを崩したのであろう。腰痛を覚えるようになった。診療のために病院、整骨院などを数多く廻ったが、ALSであることが判明したのは、かなり病気が進行してからのことである。すべてにおいて抜かりのなかった田原社長が、病気対策で後手後手に廻ったことには腑に落ちない。

 筆者は、「これが宿命か!!」という言い古された言葉には、とても承服できないのである。なぜならば、「逃げ隠れせずに自己責任を貫いた姿勢は、中小企業経営者の鏡」と評価してきたからだ。このような人が、どうして悲惨な制裁を受けなくてはならないのか、怒りを覚える。2年前の3月に、本人から「これが最後のTELかもしれない」と携帯にかかってきた。こちらも緊張して、「一言も聞き漏らすまい」と集中した。そして、2年が経過したのだ。体はまったく動かせない。しかし、頭は冴えている。本人としてみれば、ベッドで腹立たしい日々を送っているのだ。

 こんなオーナーの悲壮な悔しい思いで闘病生活をしている気持ちがわからないのか!!非常事態なのに、前述したようにザ・クイーンズヒルゴルフクラブの組織の社員たちは、呑気に他人事のように構えている。こんな企業は、もはや存在価値はない。「もう破産の道を選択した方が賢明だ」と勧告する。

前回はソロンの事業背景があったから返還延長が可能であった

 前回は田原社長・高橋氏・麻生氏などのお馴染みの方々が、真剣に会員の皆様に『会員権返還延長』要請に飛び回っていた姿勢に感動したから、こちらもささやかながらサポートをしてきたつもりだ。さまざまな問い合わせの際も、「田原社長のことだから、ちゃんと責任を取りますよ。返還延長に応じても良いのではないですか」と回答することもあった。ただし、田原社長を先頭に土下座まで行なう関係者の懇願行為が、会員全体を承服させた要因のすべてではない。ソロンの事業があってこそ、承認できたのである。

これは脅しだ!!

 前シリーズ(8)の資料『会員資格保証金の永久債への転換のお願い』を参照されたし。一部を引用する。

 「もっとも、会員資格保証金の額は約118億円にも上り、その他にも金融機関から土地を担保にした借入れが約22億円ほどあります。このように、当ゴルフクラブは利益を上げているものの、多額の会員資格保証金の返還は資金的に極めて困難な状況です。このような状況の中、会員資格保証金返還請求を会員の皆様から弊社が受けるようなことになれば、弊社は民事再生・会社更生あるいは破産という法的手続きをとるほかはありません」。

 この通告は、事前の前触れや手回し抜きに、会員に送りつけられてきたのだ。ある会員の1人は、「これは一種の脅しだ。こちらの言い分を聞かないと《破産を出す》と通告しているものだ」と憤る。たしかに、7月1日付で文書が送りつけられているが、ゴルフ場関係者内で「クイーンズヒルは近々、破産か民事再生法を出すぞ」という情報が駆けめぐったのは事実だ。前出のある憤る会員と同様の気持ちを、多くのメンバーが感じ取ったであろう。

 怒る会員たちには同情する。「前回は、熱心に延長要請する姿勢に情にほだされたから認めたのだ。それから期待はしなかったが、10年待った。この年末が期限になる。《果たしてどうするのかな!!》と見ていたら、文書1通が送り付けられてきたことに唖然とした」というのが、大半の会員の認識のようだ。

 気配りの名手・田原社長が陣頭指揮を執っていれば、こんな高飛車の姿勢を選ぶはずはなかった。表現を換えれば、「田原・『ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ』の組織はなくなったのである』となる。そうなれば、「会員の方々も義理を尽くす必要はなくなった」と言える。ドライに対応すれば結構なことだ。

ゴルフ場の役割の意味はない

 「脅し通告書」によると、会員権保証金と銀行借り入れ総額で140億円の負債がある。入場者数(年間)は4万人になっている。客単価を1万5,000円(現実、まだ少ない金額)として、総売上は6億円弱になる。140億円の負債で売上6億円なら、これは事業ではない。存在価値がないに等しいではないか!!また現実、福岡西部地区には6つのゴルフ場がひしめき合っている。ザ・クイーンズヒルゴルフクラブがなくなっても、まったく不便はない。

 となると、店じまいも1つの選択ではないか!!このゴルフ場は、西九州自動車道の前原インターに接している。交通要地の地の利を活かして、利用転換も可能である。田原社長もかつては、「用途変更の開発をして転売の道」も検討していた。

 会員の皆さん!!「ザ・クイーンズヒルゴルフクラブの無頓着な連中の脅しに屈服せずに、逆に『他の利用に転用しろ』と提案したらいかがですか」という選択を提示したい。この方が、配当の額は高いはずだ。


 

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