新宮町議会副議長を逮捕、相続財産管理人として虚偽報告の疑い
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福岡地検特別刑事部は24日、相続財産管理人として、故人の財産状況を福岡家裁に報告する際、偽造した通帳のコピーを提出したとして、福岡県新宮町の町議会副議長で行政書士の矢山尚司(ややま なおじ)容疑者(65)を偽造有印私文書行使の疑いで逮捕した。
相続財産管理人は、相続人が不明の場合、利害関係人や検察官の申し立てを受けた家裁から選任され、被相続人(故人)の債権者などに債務を支払うなどして清算を行い、残った財産を国庫に帰属させる。特別な資格は必要ないが、被相続人との関係や利害関係の有無などが考慮され、弁護士や司法書士などの専門職が選ばれることもある。
矢山容疑者は2011年、福岡県内で死亡した男性の相続財産管理人として福岡家裁から選任された。その相続財産の管理状況について、12年10月から15年6月ごろまで、事実とは異なる預金残高などが記された通帳のコピー計11通分を家裁に提出した疑いが持たれている。
矢山容疑者が逮捕された同日(24日)午前8時30分ごろ、新宮町役場内にある町議会の副議長専有部分に対し、福岡地検による家宅捜査が行われた。本件に関する矢山容疑者本人からの連絡はなく、議会関係者は、「(逮捕について)報道で知り、とても驚いている」(北崎和博議長)と驚きを隠さない。矢山容疑者は11年4月の新宮町議会議員選挙で初当選し、現在2期目。副議長には15年5月に就任した。
【山下 康太】
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