2024年04月19日( 金 )

中島淳一ニューヨーク便り(前)~11月7日

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 ニューヨークでの絵画個展開催・1人演劇上演を盛況のうちに終えて帰国した、画家・俳優の中島淳一氏。新たな挑戦のスタートとなった今回のニューヨーク行きの日々を振り返った、氏のレポートをお届けする。

1人芝居を終えて

 ニューヨークでは、いろいろな方々と知り合いになれます。なんと自炊のできる安いアパートメントを紹介してくれる人が現れました。何とかして資金を作り、来年度からのニューヨークでの活動に備えたいと願っています。
 そして11月7日夕方、いよいよ1人芝居を始めました。

 夕方から、突然の大雨。キャンセルが相次ぎ一時はどうなるかと思いきや、たくさんの方々がニューヨークではまったく無名の私が演じる1人演劇を観に来ていただきました。「感動した」「とても画家とは思えない」「もっと観たい」など、さまざまなありがたい言葉をいただきました。
 ニューヨークに初めて歌舞伎を持ってきたプロデューサーで、タイム誌が選ぶ「世界の女性100名」に日本人として初めて選ばれた方もお見えになっていたことには非常に感動した次第です。「三船敏郎のような声で、elocution(発声)がすばらしい。英語の翻訳もわかりやすい。絵もすばらしいが、1人演劇もブロードウェイでできるようにもっとニューヨークでどしどし上演すべきだ」などのアドバイスをいただきました。
 また、フィラデルフィアからお見えになったチューニーさんからは、「字幕スーパーではなく、英語で上演してほしい。在米日本人でも英語のほうが理解しやすいし、アメリカ人にもそのほうが伝わりやすい。空海や釈迦など、日本的な世界を英語で上演してほしい。アメリカ人は日本人のメンタリティーに興味がある」 など貴重な指摘をいただきました。「なるほど」と頷くばかりです。

ギャラリー視察

 10日金曜日には、小劇場とソーホーやチェルシーのギャラリー視察。また、12日、日曜日には来年のフィラデルフィア公演に向けての下見に行く予定です。日米協会のチューニーさんがご案内してくださるとのこと。ありがたいことです。自己資金面などの課題はありますが、何としてもニューヨークでの活動を持続しなければと、決意をあらたにしているところです。

(つづく)

 
(中)

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