コロナ禍を乗り越えて～西日本国際教育学院が卒業式

　3月1日、福岡市立南市民センターで、（学）宮田学園が運営する西日本国際教育学院の2022年度卒業式が執り行われた。卒業証書授与では、80名の学生1人ひとりに向け、在校生をはじめとする多くの参列者からあたたかい拍手が歓声とともに沸き上がった。

    宮田智栄理事長は式辞の中で、まず昨年の留学生受け入れ停止処分に関する反省を述べたうえで、いままさに巣立ちゆく学生たちに、彼らの今後の活躍に対する期待と激励の言葉を贈った。

    卒業生による答辞では、「入学当初は寮から外に出ることが困難な時期が続き、大変な日々を過ごした。しかしこの学校で日本語を学び、将来は母国と日本をつなぐ教師になりたいという夢ができた」、「まだ日本語がわからない時、道に迷ってしまったことがあった。その時道を聞いた女性が『たまたまその近くまで行くから』と道案内をしてくれたことがあり、日本の人々のあたたかみに触れた。日本語が少しできるようになり、自分自身にも自信がついてきた今は、日本で困っている人を私が助けたいという目標ができた」などと、この学校での学びをふまえた各人の未来像が語られた。

　卒業生たちの面持ちは将来へ向けて希望に満ちていた。卒業生だけでなく、彼らを見送る在学生らの明るい笑顔にも、ここで学び日本で活躍できることへのたしかな期待感があふれていた。

【立野　夏海】