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天国と地獄の狭間~新興デベロッパーの倒産から再出発までの600日の記録 (120)
経済小説
2011年4月18日 16:01

 私は帰社した後、各役員、スポンサーとなったナンバショット関係者、代理人弁護士、金井管財コンサルタンツなどに、お礼のメッセージを発信した。ここに、社内各役員に送った全文を引用する。

 各位

 本日、午前11時30分、●●銀行●●支店にてセントラルレジデンスとDKホールディングス間で、事業譲渡対価の決済を行ないました。本日朝より、セントラルレジデンスとしての稼動が始まっていますが、決済が完了したことで文字通り、新会社がスタートを切ることができました。
 2008年7月の全国賃貸仲介新聞の管理戸数ランキングに当てはめると、新セントラルレジデンスは、福岡県内第4位の管理会社ということになります。1位:三蔵不動産 2万3,000戸、2位:ヒッピーハウス 2万2,000戸、3位:不動産周辺情報センター 1万3,700戸、4位:セントラルレジデンス(公称7,000)、5位:角美 6,000戸、6位:満央:6,000戸。角美は、民再前の戸数ですが、その後、賃貸管理を名古屋の会社に譲渡したときには3,200戸まで減っています。

 よくぞここまで踏みとどまってくれたものです。社員も希望者全員が雇用を継続できました。最前線での努力と、各リーダーの固い意志がなかったらできなかったことです。そしてここまでオーナーが残ったのは、やはり会長のファンが多かったのと、経営方針として基本的にまじめにやってきた(多少お人よしに過ぎたものの)賜物と思います。
 途中一部で倫理に欠ける行為が発生したことだけが残念です。
 それにしても、小職自身こんなに肩の荷が下りた気分になったことはありません。皆様のおかげ、と御礼申し上げます。

 ともあれ、新会社はこれだけ優位なスタート台からのデビューになります。あとは、細かい無駄をなくすだけで利益が出てきます。また、給料を上げるためには成長することが必要で、そのためには売買仲介で管理戸数を増やさねばなりません。不動産市況が下がるにつれて、少しずつキャッシュリッチな人の物色の動きがあるようです。どんどん攻めてください。
民事再生もまだ手続きが残っています。しばらく新会社のお世話になりつつ取り組んでいかねばなりません。
 立つ鳥跡を濁さず。できれば破産ではなく円満に再生計画認可とゆきたいところです。今後、再生計画を出した後に、債権者への根回しなどもありますので、またよろしくお願いします。

石川

〔登場者名はすべて仮称〕

(つづく)

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