2024年05月17日( 金 )

コマツ、米鉱山機械大手の買収完了

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 東証一部上場の建設機械大手(株)小松製作所(以下コマツ。本社:東京都港区 大橋 徹二代表取締役)は6日、2016年7月から買収を進めていた米鉱山機械大手ジョイ・グローバルの買収手続きが完了したと発表した。株式取得対価は28億2,000万米ドル(約3,098億円)、アドバイザリー費用は約34億円。

 総合建設機械メーカーとして国内外で高いシェアを誇るコマツは、自社が苦手とする超大型鉱山採掘重機の技術力とノウハウ、また1884年創業と長い社歴を持つジョイ社が米資源メジャー各社と築いてきた太いパイプを狙って買収を提案したとされる。

 今後はコマツが力を入れている建設重機のIoT化(スマートコンストラクション)をジョイ社が得意とする超大型重機にも応用することが考えられる。中国経済の低迷で落ち込んだ鉱物資源需要が底を打って上昇に転じるという予測もあるなか、両社のシナジーがよい成果を導き出せるか注目される。
 3月31日にはオーストラリアの鉱山関連ベンチャー企業、マインウェア社を買収。同社は重機からダンプトラックなどに積み込む土砂や砕石の容量を把握し、作業の効率化を図る技術を持っている。この技術も、コマツが注力するスマートコンストラクション構想に資することは間違いない。

 6日のコマツの株価(東証一部)は、2,870.0 円(前日比:-23.5円)をつけている。

【深水 央】

 

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