2024年05月07日( 火 )

日本語教育と日本の心で教育国際化に邁進

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ
法人情報へ

学校法人宮田学園

日本語教育の先駆者として

 学校法人宮田学園は、現総長・宮田道郎氏が1993年7月に海外からの留学生へ、日本語と日本文化を教育することを目的として日本語教育を開始。2003年に西日本国際教育学院とし、09年5月にNPO法人国際教育支援機構を設立。

 宮田道郎総長は一貫して、教育の真の国際化活動に邁進。さらなる国際的な人材育成へ貢献するために、12年4月に学校法人として同学園が設立され、各々の教育機関を統括する体制をつくった。14年4月には高度なビジネス・スキルを学び、実践化するための専門学校「国際貢献専門大学校」を開校している。

 宮田総長は常々、教育の国際化について、「日本一の日本語教育機関を目指し、初志貫徹と一念、道を拓くの精神でひたすら前に進んでおります。私たちは、海外からの留学生に対して日本語の教育だけでなく、日本の心や日本社会でのマナー、そして礼儀作法を身につけさせております。国際貢献専門大学校では海外留学生だけでなく、世界を舞台に活躍を夢見る我が国の若者も日本語教員を目指してともに学んでいます。異文化共存を目指す人材がともに切磋琢磨して学べることが真の教育の国際化につながり、国際社会で活躍できる人材育成が実現すると信じています」と信念を語る。

社会貢献できる人材を育成、輩出

西日本国際教育学院卒業式(2019年3月)

 同学園は日本語教育を通して、日本の心を正しく教育・伝承する場を提供している。他方、単に日本語だけを教える教育機関ではなく、実社会で活躍できる人材も育成する。つまり日本語教育に加えて社会人としての基礎力を教え、即戦力を送り出すことに尽力しているのだ。

 同学園では、独自の一貫教育を掲げ推進する。一貫教育の目的は、同学園で学ぶ若者たちが将来国内外において、各分野でプロフェッショナルとして活躍すること。目標達成のために、同学園で学ぶ若者たちとともに、教職員一同が全力を尽くして心血を注ぐ日々だ。

 具体的には、西日本国際教育学院で(留学生を対象として)日本留学試験(EJU)および日本語能力試験(JLPT)のN1・N2、漢字検定取得を目指した教育課程を実施する。加えて書道や陶芸など、日本文化に直接ふれ合う体験型教育も採用する。期間は1年3カ月〜2年で、西日本国際教育学院での学習を終えると、国際貢献専門大学校で、就職に役立つ優れた語学力とコミュニケーション能力をより高度な日本語教育で習得し、多文化共生の各種取り組みで我が国の文化と作法について学ぶ。

 日本語教育とともに、IT・観光ビジネスの基礎教育およびビジネス・スキルの課程も置いており、実務で即活用できる能力を身につけることもできる。高度な日本語と専門スキルを学び、各企業や団体への就職、そして、自ら起業することを目指す。

 さらに特筆すべき教育課程は、日本語教師養成学科である。同学科は九州圏内の専門学校では初めて設置された。留学生のみならず我が国の若者も学び、国内外の日本語教育で活躍する人材育成・輩出を目指す。同学科を修めると文部科学省が授与する高度専門士の称号が付与される。高度専門士は、同省が定める一定の要件上で特定分野の高度専門教育を修めた者へ与えられるもので、国際貢献専門大学校での教育期間は、2〜4年を要する。

 また西日本国際教育学院においても、日本語教員養成講座が実施されている。同講座は文化庁届出受理講座で、法務省による日本語教育機関の基準に定めた「日本語教育機関の告知基準」および「日本語教育機関の告知基準解釈指針」に示された。日本語教育に関する研修内容として認められた420時間コースだ。同学園と同講座は、国が認めた「日本語教員養成研修実施機関・団体」である。

 同学園は最大6年間、国内外で社会貢献できる人材育成を目指し、独自の教育を創造・提供し続けている。また画一的で紋切り型の教育とは異なり、各学生の個性に対応した学びの場となっている。

価値観が多様化する社会に向けて

 同学園の学生および教職員は、地域社会に対して積極的にコミットし、地域の人々と温かな関係を築き続け、多文化共生社会の実現を目指している。地域のお祭り・イベントでの「出し物」などによる活動やどんたく港まつりやふくこいアジア祭りでのダンス披露、近隣小中学校との交流促進など、同学園が自ら企画した地域共生および地域活性化への活動を実践する(コロナ禍によって、地域イベントなどへの参加は自粛中)。

 国内外で、各人の能力も最大限いかした社会貢献を体現化する人材の育成を目指す同学園。今後は価値観が多様化する社会へ向けての取り組みが求められる。

どんたく港まつり参加の様子(2019年5月)

 宮田総長は、「コロナ禍を含め、国内外ともに厳しい時代に突入しました。厳しい時代であるからこそ、社会の役に立つ人材を育成することが必要不可欠です。つまり、日本語を学ぶことやマナーや礼儀作法を身につける先には、人間性という教育の根っこに関わる部分があること。そのことを伝えていくことが、厳しい時代を生き抜くためにもっとも大切だと思います。今後いっそう留学生の受け入れ方法をより厳正にしていくこと。同時に、私を含め指導する教職員のレベルを高めていくことが求められます。つまり、私たちも学び続けることなのです。私自身に向けてもいう、『本物の聖職者となれ』という言葉は、我が学園の教職員にも常に伝え続けていきます。今後の教職員採用は、専門分野はもちろんのこと、生活指導が正しくできる人材を求めていきます。学園自体の体制を再構築し、より高い実務スキルと人間力を有する教育をつくり上げていきます」と、教育の「本道」を行く決意を語る。

 新たな局面に突入する同学園。次の時流に沿った教育づくりにおいては、国籍を問わず、誠実に謙虚な姿勢で世の中に貢献する人材を育成し続けていくことが描かれている。

 真の教育の国際化へ向けて、進化と変化が続く同学園の教育に対して、さらなる期待が高まる。


<COMPANY INFORMATION>
総 長:宮田 道郎
所在地:福岡市南区塩原4-17-17
設 立:2012年4月
TEL:092-541-8450
URL:http://miyatagakuen.ac.jp


<プロフィール>
宮田 道郎(
みやた みちろう)
1947年4月生熊本県八代市出身。72年3月東和大学工学部電気工学科卒業後、日本電気(株)、松下電器産業(株)(現・Panasonic)を経て、92年に東和国際教育学院(現・西日本国際教育学院)を設立。2012年に学校法人宮田学園設立、総長に就任。

関連キーワード

関連記事