2024年05月20日( 月 )

「フル規格化」へ課題も、西九州ルートが今秋一部開業(前)

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【嬉野駅】マリオットがホテル開発

嬉野温泉駅は91年ぶりの鉄道復活のシンボル。駅東口(温泉口)側では左手の国道34号線と挟まれたエリアで「道の駅」や外資系の宿泊特化型ホテルなどを整備するための造成工事が急ピッチで進む(=嬉野市嬉野町下宿)
嬉野温泉駅は91年ぶりの鉄道復活のシンボル。
駅東口(温泉口)側では左手の国道34号線と挟まれたエリアで
「道の駅」や外資系の宿泊特化型ホテルなどを整備するための造成工事が
急ピッチで進む(=嬉野市嬉野町下宿)

 「飲める温泉」で知られる嬉野市は、江戸時代に長崎・出島から欧州に輸出された嬉野茶の産地でもある。戦前に、温泉街と郊外を結んだ肥前電気鉄道が1931年に廃線。嬉野温泉駅は、それ以来91年ぶりの鉄道復活になる。人口は駅沿線5市で最小の2万5,000人。市は駅周辺土地区画整理事業を計画し、当分は駅から既成市街地までの11.4haを軸に整備を進める。とくに国道34号線と駅に挟まれたエリアでは、まちづくりが日増しに進んでいる。

 温泉街の北西にあった国立病院機構嬉野医療センター(424床)が、付属の看護学校や学生寮、研修施設、保育所を駅東側に移転、19年6月にオープンした。移転後の同医療センター跡地10haも再開発の貴重なタネ地になりそうだ。

 市は、駅周辺整備で民間資金の導入を計画。民間事業者と市有地の定期借地契約を結び、「官民協働」で観光客の誘客を図る。公募型プロポーザルにより、サガテレビなど5社が飲食・物販店や特産品の直売所などを建設して運営。市は観光文化交流センターや災害時のシェルター公園、足湯などを整備する。国交省が登録する「道の駅」にも手を挙げている。米大手ホテルのマリオット・インターナショナルなどが進める「トリップ・ベース道の駅プロジェクト」の宿泊特化型ホテルが「道の駅」の隣接地に進出。ホテルは4階建て84室。宿泊客に「道の駅」の食事や買物を楽しんでもらう。温泉街にもJR九州系列の高級旅館が立地する。

【南里 秀之】

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