2024年05月09日( 木 )

JR九州、ドル箱路線も減便へ 9月23日ダイヤ改正

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JR九州 通勤列車 イメージ    JR九州は9月23日の西九州新幹線の開業にともない、ダイヤ改正を行う。コロナ禍による乗客の減少傾向が続いており、さらなる合理化を進めてコスト削減を図るため、運行体系を見直すもの。

 今回の改正では、「ドル箱路線」の鹿児島本線・小倉(北九州市)~久留米駅間も減便の対象に含まれ、さらには朝・夕方の通勤・通学時間帯も減便となる。通勤・通学時間帯の午前7時15分~8時45分は、小倉方面からの博多駅着下り列車は改正前から2本減の13本に、鳥栖方面から博多駅着の上り列車は3本減の13本になる。

 午後5時~11時台は、概ね1時間あたり上下線1本ほどの減便となる。

 ほかにも、小倉~荒木(久留米市)間では日中時間帯の午前10時~午後4時台の快速列車の廃止や最終列車の繰り上げなども行われる。

 記者は鹿児島本線で通勤しているが、2021年3月の改正以降、減便および座席数削減にともない、車内がより密になったと感じており、今後減便により密度がさらに増すだろうと懸念している。ドル箱路線の利便性および快適性が低下することで、利用者のさらなる減少を招くおそれがある。

 業績面をみると、21年3月期は、売上高が大きく落ち込むとともに収益性が悪化、とくに主業である鉄道事業で大きな赤字を計上し、営業損益段階から赤字となった。22年3月期は、鉄道事業がわずかながらではあるが、利用者が戻りつつあり赤字幅を前期比145億6,400万円縮小したことと、不動産事業などの関連事業で利益を上げたことにより、2期ぶりの最終黒字となっている。

JR九州 既往の業績

【内山 義之】

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