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無電極ランプ「ECOLVD」が世界の灯りを変える~(株)ASC
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2014年1月31日 12:30

 電灯には白熱電球や水銀灯、LEDなど種類は豊富。それぞれに特徴があり、進化を続け、常に次世代型が登場してきた。省エネ界の代表とされるLEDだが、実は完全無欠の存在ではない。LEDの欠点を補うかたちで登場したのが、無電極ランプである。人間生活には欠かせない灯りが、また新たに変わろうとしている。
 福岡市中央区で照明器具の開発、研究、製造販売を手掛け、無電極ランプ「ECOLVD」を取り扱う(株)ASCの富田洋氏に話を聞いた。

<高天井用水銀灯の代替物は無電極ランプ>
ECOLVD-J03-A01.jpg 水銀灯は環境への負荷を考え、全国的に製造が減少している。有毒な水銀が使われていることはもちろん、水銀灯の安定器にはPCBが使用されているからだ。福岡市の条例では、新規で水銀灯を設置、または取替することはせず、LEDまたは無電極ランプなどへ代替するように規定されている。今後、水銀灯は姿を消し、新たな光が街を照らす。
 では、LEDか、無電極ランプか。実はLEDは光の指向性が高く、広がりがないのが欠点。高さ3メートル未満であれば問題ないが、それ以上になると、本来の良さが発揮できなくなる。またLEDは熱に弱い。高出力すると発熱し、故障が増える。結果的に寿命の長さが特長であるにも関わらず、短期間での交換が必要になるケースがあるという。つまり、LEDは高天井用ではうまくいかないのだ。そこで登場するのが、無電極ランプだ。広範囲に照らし、発熱せず寿命は長い。そこでランプの取り換えが難しい場所および保守管理費用が高い場所に適用されている。

<まだある無電極ランプの優位性>
J08-E01.jpg さらに大型の水銀灯では、点灯するまでに時間がかかる。しかし、無電極ランプは即時点灯が可能である。節電意識の高い企業では、昼休みに消灯したいという要望もある。水銀灯では、点灯までに時間がかかり、一度消灯すると作業再開に支障をきたすが、無電極ランプは即時点灯なので、スムーズに作業が始められる。このような特長から設置先で非常に好評を得ている。

<無電極ランプと電波法>
 無電極ランプは発光の原理上、電波法では高周波利用設備に該当する。電磁場の発生により、電波障害を起こすからだ。設置には原則として、総務大臣の許可が必要である。この審査が厳しく、条件をクリアするには高度な技術が必要であることから、多くの取扱業者は無許可で設置を行なっている。当然、この許可がない場合は違法となる。規制が今よりも厳しくなった時には、摘発の対象になる可能性もありうる。同社の無電極ランプ「ECOLVD」はすべての型式で認定を受けるための技術要件をクリアしており、その数は20種類以上。40ワットから300ワットまで取り揃えるのは日本でも同社だけ。同社が大手と取引できるようになったのは、この認定を確実に取得している証拠であり、その技術の開発には相当な時間をかけた。「他社には真似ができない」と富田氏は自負している。

<海外の電力供給問題を解消できるか>
 現在、海外では東南アジアに進出している日系企業をターゲットに販路を拡大している。現地では、電気料金が高く、しかも24時間操業の工場が多いこともあり、節電が各社大きな課題となっている。そこに注目し、新規開拓はフィリピン、タイ、マレーシアなど急速に進んでいる。消費電力は水銀灯比61%、LED比11%の削減が可能であるうえに、寿命もLEDよりも長い。

 福岡の企業が日本の、そして世界の灯りを変えていく。

無電極ランプ「ECOLVD」が世界の灯りを変える

▼関連リンク
・(株)ASC
・電波法による高周波利用設備の概要(総務省)


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