2024年05月09日( 木 )

JR九州 新幹線による法人向け荷物輸送サービスの実証実験

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  2021年5月から新幹線荷物輸送「はやっ!便」(個人向け)をスタートし、サービス内容の拡充を目的とした実証実験を進めているJR九州。7月12日から、JR 九州商事(株)と協力し、新幹線輸送に駅までの輸送と、駅から先の輸送をプラスした新サービスと、緊急輸送に対応する新サービスの実証実験を開始する。

 前者のサービス名は「はやっ!便プラス」で、毎日2~3便の新幹線で運用される。福岡地区~熊本地区、福岡地区~鹿児島地区の相互間で利用可能(途中駅での取り扱いはなし)で、料金は荷物1点あたり3,000 円(税別)から。集荷・配送エリアは各駅から半径10 km以内となっている。

 後者は「ウルトラはやっ!便」と称し、依頼別に最速の新幹線を活用する。博多駅→熊本駅、博多駅→鹿児島中央駅の下り列車のみで利用可能(同)で、料金は荷物1点あたり1万円(同)から。なお、両サービスとも法人向けで、事前契約が必要となる。

 物流業界においてドライバー不足や環境問題が深刻化するなか、荷物輸送分野において鉄道輸送への注目度が高まっており、従来の貨物列車に加え、私鉄の普通列車、さらには新幹線を用いた輸送の実証実験も行われるようになってきた。

 JR九州では、物流業界の課題解決への寄与に加え、新たな商流を生み出すことによる販路拡大や安定的なサプライチェーンの構築、速達性が必要な医療・半導体分野の物流を担うなど、社会課題の解決を通じて、九州全体の「持続可能な発展」を物流で支えていくとしている。

【田中 直輝】

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