HOME > コダマの核心 > 福岡地所・榎本一彦会長33年の執念~天神ビジネスセンタープロジェクト披露
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2017年01月12日 09:13

福岡地所・榎本一彦会長33年の執念~天神ビジネスセンタープロジェクト披露

fukuokajisho 新年早々、福岡地所の天神ビジネスセンタープロジェクト発表で湧いた。既報通りである。一方ではサニックス代表・宗政伸一氏の悲報が飛び込んできた。福岡地所の天神ビジネスセンタープロジェクトをマスコミは「天神ビックバンの始まり」と注目して報じた。確かに天神再開発のスタートの幕開きであることは間違いない。しかし、このプロジェクトは福岡地所・榎本一彦会長の天神進出の33年の悲願であることを承知している人は少ない。

 天神イムズが三菱地所の子会社であることはご存じだろうか。このビルはバブルの真っただ中の1989年4月に建設され一世を風靡したものだ。その4年前のことである。現在、イムズの建てられている土地の持ち主は福岡市であった。天神再開発を狙って福岡市は土地活用のコンペを行ったのである。福岡地所は当時の福岡玉屋(百貨店)と組んで地元代表としてコンペに名乗り上げた。福岡玉屋の最後のオーナーは田中丸善司氏であった。

 当時の榎本一彦氏は42歳、猪突猛進で快走していた。「不動産業を営む以上、天神に拠点を構えなくてどうする」と野心に燃え自信満々であった。片や慶応義塾大学の先輩である田中丸善司氏は悲願の玉屋百貨店天神進出に注力していた。しかしながら、下馬評に反して審査委員たちは三菱地所・明治生命グループのプロジェクトを選択した。ここに榎本一彦氏の野望は潰えた。また田中丸善司氏の福岡玉屋はその後、倒産したのである。

 榎本一彦氏はキャナルシティ博多を立ち上げたが、過大な借金に悩まされていた。様々な不動産を売却して凌いできた。その1つが宗像市の外れにある腐った不動産の売却処分であった。この不動産を引き取ったのが、当時、急成長していたサニックスのトップ宗政氏であった。ラクビーを通じて親交を深めた2人であったのだ。宗政氏は引き取った場所をラクビーのメッカとすべく、グローバルアリーナを仕立て上げた。グローバルアリーナはその後、宗像市の名物になったのである。

 そして2017年新春、榎本一彦氏は33年間、執念を燃やして続けてきた「天神進出」のプロジェクト実現まで漕ぎつけ、久しぶりにスポットライトを浴びた。一方の時代の旗手であったサニックスの宗政伸一社長は浄土へ旅立つことになった。対照的な結末である。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

     

トップニュース

2017年06月27日 11:13
NEW!

九州地銀(18行)の決算(17/3月期)を検証する(8)

6.自己資本比率(バーゼルⅢ基準)ついて  バーゼルⅢとは、2007年夏以降に発生した世界的な金融危機に対処するため、10年に改定されたBISの国際統一基準。【表1】は、 ...

2017年06月27日 10:34
NEW!

韓国賭博士たちは渡航を敬遠・中断

 ここでいう韓国賭博士とは済州島、釜山、ソウルの賭博場を徘徊する、福岡市および近郊の中小企業経営者連中のことを指す。一見品行方正に見えるAは「ストレス解消のために月2回、 ...

2017年06月27日 10:20
NEW!

中国経済新聞に学ぶ~回復の気配、底を打つか中国経済

 中国経済は底を打つ、回復する芽が見えてきた。中国国家統計局は14日に5月の経済データを発表した。劉愛華報道官は、「5月の国民経済は全体的に安定し、安定のなかで好転する発 ...

2017年06月27日 09:58
NEW!

災害危機管理への提言 1982年長崎大水害を体験して(前)

 いよいよ梅雨本番、これからの時期は梅雨前線の状況によっては一夜にして大洪水を巻き起こすような集中豪雨も降る、水難の季節である。脊振山系を写した美しいフォトエッセイを連載 ...

2017年06月27日 07:03
NEW!

試練に晒されている文大統領の外交(後)

日韓ビジネスコンサルタント 劉明鎬(在日経歴20年)  韓国国内だけではない。北朝鮮問題の解決をめぐっては、各国の立場も少しずつ違う。しかし、冷静に考えてみてほしい。問題 ...

pagetop