ドメスティックバイオレンスで日本マクドナルド元社長・原田泳幸逮捕の衝撃！～日本版カルロス・ゴーンの異名をもつ「壊し屋」（1）

シンガ―ソングライターの妻、谷村有美さんをゴルフクラブで殴る

　2月7日、各紙が日本マクドナルドホールディングス（株）（以下、日本マクドナルドHD）の原田泳幸元会長兼社長（72）の逮捕を一斉に報じた。自宅で妻のシンガー・ソングライターの谷村有美さん（55）に暴力を振るったとして、警視庁渋谷署が暴行容疑で逮捕した。

　逮捕容疑は2月5日、都内の自宅で妻に対し、足を蹴るなどの暴行を加えた疑い。ゴルフクラブで殴打したとの報道もある。妻からの通報で警視庁が事情を聴いていた。本人は容疑を否認しているという。

　原田氏は現在、台湾茶チェーン「ゴンチャ（貢茶）」を運営する日本法人（株）ゴンチャジャパン（東京都渋谷区）のトップだ。ゴンチャジャパンは2月7日、「当社の会長兼社長CEOの原田泳幸に関する報道について」と題する声明を発表した。一連の報道について「事実関係を調査中」であり「調査が完了するまで休職」していることを明らかにしている。

　シンガー・ソングライター、谷村さんの公式ツイッターが8日に更新された。この日、エフエムたちかわのレギュラー番組「谷村有美のそれなりに＋」を欠席。スタッフ名義で事件に初言及。「ゆっくり前向きに。心と身体を休めて、また満面の笑顔でお逢いできる日を楽しみに」と投稿した。

アマチュアジャズバンドのドラムとボーカルの仲

　妻のシンガー・ソングライター、谷村さんは”クリスタルボイス”と呼ばれる透明感のある爽やかな歌声が特徴。慶應義塾大学在学中の1986年に出場した、（株）CBSソニー主宰のオーディションでグランプリを受賞し、87年にデビュー。『がんばれブロークン・ハート』（89年）、『信じるものは救われる』（95年）などのヒットを放った。当時のガール・ポップスの中心的存在だった。音楽活動以外では、モータースポーツの競技者である国内B級ライセンスの資格を持つ行動派である。

　四六時中、ラジオからジャズが流れる基地の街、長崎・佐世保で育った原田氏は中学時代からジャズドラムにのめり込んだ。普段からジャズドラムの練習を欠かさないほどジャズが好きで、年に1、2回ライブを開催し、ジャズドラムの演奏を披露する。

　2人を結び付けたのはジャズである。原田氏がドラムを務めていたアマチュアバンドのゲストボーカルとして谷村さんが共演したのがきっかけ。数年の交際を経て、2002年に結婚した。原田氏はアップルコンピュータの日本法人社長。今でこそ、芸能人と経営者の結婚は珍しくないが、当時は、「超玉の輿婚」と芸能誌が大きく取り上げた。

　かつては、谷村さんが夫婦円満ぶりをアピールしたこともあった。

　原田氏の逮捕容疑は、妻・谷村さんへのDV事件。昨年6月にも、夫婦間のトラブルでつかみ合いになり、谷村さんが「体を床に押し付けられた」と警視庁に相談していたと報道された。夫婦仲は冷え切っていたようだ。

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　一般的にDVは身内での暴力のため表沙汰になりにくい。警察もよほどのことがないかぎり事件にはしない。今回は谷村さん自身が通報し、警察は逮捕した。それだけにことの重大性は大きい。DVの暴行事件として起訴され、裁判になれば刑事犯となることも否定ではない。今回の事件で、「プロ経営者」原田氏が奈落に転落する可能性も出てきた。

（つづく）

【森村　和男】