入店前に注文できる　くら寿司「スマホで注文」

　回転すしチェーン「無添くら寿司」を全国に展開するくら寿司（株）（本社：大阪府堺市、田中邦彦社長）が7月から導入を進めている、スマートフォンを活用した新サービス「スマホdeくら」が九州の店舗でも導入されている。

　「スマホdeくら」は「スマホでテーブル予約」「スマホで注文」「スマホでお持ち帰り」の3つのサービスで構成。「スマホでテーブル予約」は従来の「時間指定予約」をバージョンアップしたもので、すでに全店舗で使用できる。「スマホで注文」と「スマホでお持ち帰り」の利用は対応店舗のみに限られ、九州店舗では8月下旬に「スマホで注文」が博多中洲店に導入されたのみだったが、9月下旬より対応店が増えた。

　「スマホで注文」では来店客が個人のスマホアプリからメニューを注文でき、スマホは6台まで連携可能。グループ客がそれぞれのスマホから注文できるため、店舗のタッチパネルで自分の注文順を待つことがなくなる。また「スマホで注文」の対応店舗では、「スマホでテーブル予約」と連携させ、時間指定予約とともに、最初の商品を選んで事前に注文しておくことも可能。入店して席番号が確定したら、調理が開始される。8日に福岡香椎店で体験してみたところ、着席して手をふき、お茶を準備しているうちに事前注文分が届いた。

　このほか「スマホで注文」を利用すると、従来「ビッくらポン！」の対象外だったサイドメニューも、アプリ内で注文金額がカウントされ、500円ごとに1回利用可能となった。

　従来の店舗の注文タッチパネルは席ごとに1台で、入店後に注文が集中するとともに、グループ内で注文順番待ちが発生していたが、「スマホで注文」の利用により、それらが解消され、入店後すぐに事前注文商品が届くことなどから、客の滞在時間が短くなり、客席回転率の向上が見込めるという。

　「スマホでお持ち帰り」では、スマホ画面でメニューを見ながら、受取日時を指定してアプリ内で注文することができる。従来、電話で対応していた人員や注文ミスの削減が見込める。

【吉田　誠】