ゆめタウン開業で注目、博多駅にも好アクセス・飯塚駅

ゆめタウン飯塚、市内初のシネコンも

　今年7月、地方卸売市場跡地に「ゆめタウン飯塚」がついに開業を迎えることで、JR飯塚駅（福岡県飯塚市）の周辺がにわかに活気づいている。

　「最先端のMIRAIに出会える体感交流拠点」をコンセプトに掲げるゆめタウン飯塚の専門店数は約100店舗。九州では約6年ぶりの「ゆめタウン」新店舗となる。飯塚市初のシネマコンプレックス「シネマサンシャイン飯塚（仮称）」には、九州3番目となるIMAXシアターも導入されるとあって、飯塚市民からの期待も高い。

　南側に国道201号、北側から西側に国道200号、東側に国道211号と幹線道路に囲まれた立地で、飯塚駅からも徒歩圏とあって筑豊エリア全域から人を集めそうだ。

飯塚駅の周辺で需要増、粕屋の地価高騰も影響か

    ゆめタウン飯塚は、JR飯塚駅から西に徒歩5分の位置に建設中で、近隣は飲食店などの店舗や低層の住宅などが建ち並んでいる。飯塚駅の西口および東口の駅前広場では、大型バスも旋回可能なロータリーやコインパーキングの整備のほか、駅舎のバリアフリー化なども計画されており、すでに工事が進められている。全体完成は26年度の予定だ。

　飯塚駅から博多駅までは快速で40分程度と、福岡市内への通勤にも現実的とあって、「粕屋町や篠栗町などJR福北ゆたか線沿線の土地が高くなっていくにつれ、居住地として飯塚を選択肢に入れる方は増えてきた」（地元の不動産会社）という声も聞かれる。とくにゆめタウン進出決定のアナウンスからは、飯塚駅周辺への問い合わせが顕著に増えているようだ。

飯塚駅東口も整備、マンション開発も

　これまで、飯塚駅の東口はあまり利用されてこなかったが、再整備により西口と東口をつなぐ自由通路のほか、駅前広場が設けられることで、ゆめタウンと反対側の東口にも開業効果が見込まれそうだ。

　すでに東口側では、駅から徒歩6分の場所でマンション建設が進められている。2024年5月に竣工予定の「アメイズ飯塚ステーションレジデンス」（以下、アメイズ飯塚）の総戸数は全48戸。2LDK＋S～4LDK＋Sの計4タイプの住戸が用意され、すべてに奥行き2.5mのバルコニーが設けられる。エントランスホールの奥まった位置には、在宅ワークや学習のためのワーキングスペースも置かれる予定だ。駐車場も平置100台（70台・縦列2台目30台）と戸数に対して2倍以上を確保した。

　アメイズ飯塚を開発する（株）シフトライフの樋口由紀夫社長は、飯塚駅周辺に対する期待の高さについて次のように話す。

　「昨年12月中旬から資料請求の受付を開始しましたが、多くの反響をいただくことができました。1月14日からは八木山バイパス・穂波東ICの近くに開設したモデルルームで事前案内会を開催しています。当社として飯塚市では3棟目のマンションプロジェクトとなりますが、これまでにないほど地域の皆さまからのご期待を実感しているところです」。

　同社では2月のモデルルームグランドオープンに向け、準備を進めているところだという。なお、飯塚市内では、（株）NKトラストが吉原町において「ルグラン飯塚中央リバーテラス」（全50戸）を販売中。こちらも24年6月の竣工予定で、同時期に市内で分譲マンションが2棟完成することとなる。

【永上　隼人】