【7/5~8/31】九州の宝が、きゅーはくに集結、27年ぶりの国宝展

エントランス
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 福岡商工会議所 情報文化サービス部の視察会で、「九州国立博物館の開館20周年記念特別展 九州の国宝 きゅーはくのたから」を訪れた。

 「日本文化の形成をアジア史的観点から捉える」というコンセプトを掲げる九州国立博物館は、今年で開館20周年を迎える。その節目を記念した今回の特別展は、志賀島で発見された金印や、鎌倉時代の傑作である蒙古襲来絵詞など、九州・沖縄ゆかりの国宝をはじめ、歴史と文化を象徴する品々が一堂に会する貴重な機会となっている。

 こうした展示は、1998年に福岡市博物館で行われた「九州国宝展」以来27年ぶり。本展では、デジタル映像や触れるレプリカ、実物大の複製、漫画による解説や、来場者が「推し」を選び投票できる企画など、誰もが直感的に楽しめるよう構成されている。

白地牡丹尾長鳥流水菖蒲文様紅型木綿衣裳
白地牡丹尾長鳥流水菖蒲文様紅型木綿衣裳

    そうした親しみやすい工夫に囲まれながらも、自然と目線を引き寄せられたのが、「白地牡丹尾長鳥流水菖蒲文様紅型木綿衣裳」。白地に、寒色を基調とした鳥や草花があしらわれた琉球の衣装は、ひときわ涼やかな印象を放っていた。落ち着いた生成り色に映える鮮やかな赤が映え、近づいて見ると、薄く繊細な生地で、紅型ならではの高度な技術が感じられた。

 このように、自分なりの“推し”を見つけることで、その魅力を深く知る楽しさが広がっていく。27年前の展示を訪れた人も、そうでない人も、きっと新たな発見があるはず。当時の感動を思い出しながら“推し探し“に行ってみるのも楽しいかもしれない。

【和田佳子】


<INFORMATION>
九州国立博物館 開館20周年記念特別展「九州の国宝 きゅーはくのたから」

〔開催期間〕
7月5日(土)〜8月31日(日)
※期間中、一部作品の展示替あり
〔場所〕
九州国立博物館(福岡県太宰府市石坂4-7-2)
〔開館時間〕
日・火〜木 午前9時半〜午後5時(入館午後4時半まで)
金・土【夜間開館】午前9時半〜午後8時(入館午後7時半まで)
※夜間開館は変更になる場合あり
〔休館日〕
月曜日
※7月21日(月・祝)、8月11日(月・祝)は開館/7月22日(火)は休館
〔観覧料〕
一般:2,000円/高大生:1,000円/小中生:無料
〔お問い合わせ〕
ハローダイヤル 050-5542-8600
〔公式サイト〕
https://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_s73.html

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