27日、三菱商事は秋田県と千葉県の沖合で計画していた洋上風力発電について、コストの大幅な増加などを理由に撤退することを正式に発表した。
撤退するのは、同社が中部電力の子会社のシーテックなどと共同で進めてきた以下3海域の事業。秋田県の②「能代市、三種町および男鹿市沖」(年間発電量:約14億kWh)と③「由利本荘市沖」(同約26億kWh)、千葉県の④「銚子市沖」(約12億kWh)、風車はいずれもモノパイル式(固定式)。(②~④は【図】に該当。)
同社は当該計画について、資材価格や人件費などの高騰で事業コストが大幅に増加しているとして、今年に入って計画見直しを進めてきた。しかし、建設費用が当初見込みの2倍になるなど、採算を確保するのが難しいとして、今回の判断に至ったと説明している。
今回の撤退にともなう損失については、同社はすでに過去決算で大部分の損失(約522億円)を計上済みで、さらなる損失は限定的と見込む。また、パートナーの中部電力も、今期で約170〜180億円の損失を見込むと報告している。
【寺村朋輝】
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