高層・大型ビルの外壁改修工事を手がける日本ビルケア(株)は8月17日、福岡市内のホテルで「創立25周年感謝の集い」を開催した。取引先や協力会社ら約150人が出席し、創業から四半世紀の節目を祝った。
会場から伝わってきたのは、25年間にわたって同社を支えてきた人々に対する山田秀樹社長の感謝の思いだった。福岡県中小企業家同友会ら経営者仲間など幅広い人々が集まり、社員に特別の謝意を示す姿勢は山田社長の義理堅い人柄を映すものとなった。
門前払いから始まった25年
日本ビルケアの歩みは、自宅の一角を事務所として始まった。創業当初は営業に出向いても門前払いされることが珍しくなく、決して順風満帆なスタートではなかった。
それでも同社が貫いてきたのが「ベストフィット」の姿勢だ。画一的な提案を持ち込むのではなく、顧客の声を丁寧に聴き、それぞれの建物や状況に応じた最適解を導き出す。そうした仕事を一つひとつ積み重ねることで徐々に信頼を獲得してきた。
現在では「建物は未来への資産」との考えのもと、高層・大型ビルを中心に外壁改修工事を展開。みずほPayPayドーム福岡の外壁改修工事を手がけるなど、福岡を代表する大型建築物にも実績を広げている。
危機のなかでも「一緒に経営を学ぼう」
25年の歩みは、平坦なものばかりではなかった。あいさつに立った取締役工事部長・橋口正章氏は、リーマン・ショック後に山田社長が病気で倒れた時期を、同社にとって最大の危機だったと振り返った。
経営環境が厳しく、資金面にも余裕がなかった時期だったという。そうしたなかで山田社長からかけられたのが「一緒に経営を学ぼう」という言葉だった。
会社が苦境にあるときだからこそ、目先の対応だけに追われるのではなく、将来を見据えて経営を学ぶ。その姿勢に橋口氏は驚くとともに、山田社長への尊敬の念を一層深めたという。危機のなかでも人を育て、学び続けることを優先した当時の判断は、その後の同社の成長を支える一つの土台となった。
100年、150年先を見据えて
感謝の集いでは、日本ビルケアにまつわる問題を出題するテーブル対抗のクイズ大会も行われた。参加者同士が相談しながら回答する姿も見られ、会場は終始、笑顔の絶えない温かな雰囲気に包まれた。
自宅の一角から始まり、門前払いを受けながら一社ずつ顧客との関係を築いてきた日本ビルケア。その25年間を支えてきたのは、建物と向き合う技術だけではなく、顧客や協力会社、社員との関係を大切にしてきた積み重ねでもある。
山田社長は25周年を一つの通過点と位置づけ、創業100年、さらに150年先まで続く企業を目指し、業容拡大に向けて決意を新たにした。約150人が集まった今回の「感謝の集い」は、これまで築いてきた縁に感謝するとともに、次の時代へ向かう日本ビルケアの新たな出発を示す場となった。
【鹿島譲二】









