2024年04月26日( 金 )

『オンリーワンのまち』を目指し~糸島のため、これまでも、これからも(前)

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糸島市長 月形 祐二 氏

 豊かな自然、悠久の歴史、そして九州大学(以下、九大)伊都キャンパスの誕生による学術研究都市としての新たな一面など、地域特性を最大限に生かすことで、糸島市は魅力あるまちとして、その知名度を全国的に向上させている。今回、糸島市長として2期目のスタートを切った月形祐二氏に、糸島の展望について話を聞いた。

人口増と進む環境整備

 ――糸島市長としての2期目がスタートしました。1期目では、最大の目標として掲げていた市の人口増を見事達成されましたが、2期目の目標についてはいかがですか。

糸島市長 月形 祐二 氏

 月形 1期目の最大の目標としていた「人口10万人突破」は、市職員が一丸となって取り組んだ結果、見事達成することができました。2期目では、市民の皆さまが安心に包まれ、より快適に糸島市で暮らしていけるように、環境整備に注力していきます。たとえば、健康促進や憩いの場の提供、さらには緊急時の避難場所としても活用できる雷山運動広場および周辺エリアにおける「糸島市運動公園等整備計画」。また、迅速な行政サービスの実施など、司令塔としての機能強化を見据えた「糸島市新庁舎基本構想・基本計画」。これらの計画を遅滞なく遂行していくことが、結果として市民の皆さまに暮らしやすさを実感していただくことにつながると考えています。

 もちろん、市民の皆さまの理解を得ることが第一です。既存計画に関してはしっかりと説明をさせていただきながら、市民の皆さまが本当に必要だと思えるものをつくり上げていきます。

 また、私はまちづくりの基礎は“人”であると考えていますので、人口の増加も引き続き目標として掲げさせていただきます。具体的な数字としましては、「第1次糸島市 長期総合計画」に掲げる「2020年度に10万2,000人」(※)の目標を確実に達成できるよう、取り組みを進めてまいります。

 ありがたいことに市の人口は増加基調にありますが、日本全体で少子高齢化が進むなか、将来的な人口減少は避けては通れません。この現実にしっかり向き合い“下る準備”も同時に手がけていく必要があります。うまくバランスを取りながら、豊かな自然、悠久の歴史、そして学術研究都市としての魅力を最大限生かした、『オンリーワンのまちづくり』を進めていきます。

 ――子育て世帯も増えてきたことで、糸島市では昨年(17年)初めて待機児童が発生しました。これを受けて市では、保育施設の拡充にも注力されています。

糸島市初の小規模保育施設「りんでんの家」

 月形 市職員一丸となって情報発信に努めたことで、全国的に糸島の知名度が向上しました。とくに子育て世帯の方には、教育環境の良さを認知していただけたと思います。実際に子どもたちの数も増加するなかで、昨年、市では初となる待機児童問題にも直面しました。子どもたちに不便な思いをさせるわけにはいきませんので、早急に小規模保育施設の整備に向けて取り組みました。保育施設は今年4月に開所し、運営されています。

 また今年9月には、企業主導型保育園も開所予定となっております。子育てをしながら働く世帯への支援なども充実させていきたいと考えています。

(つづく)
【代 源太朗】


18年3月末現在、糸島市の人口はすでに10万721人を記録している。

<プロフィール>
月形 祐二(つきがた・ゆうじ)
1958年6月生まれ。糸島郡志摩町桜井(現・糸島市志摩桜井)出身。西南学院高等学校、西南学院大学法学部を卒業後、(株)モリタに入社。その後、86年から2002年11月まで衆議院議員太田誠一氏の秘書を務め、03年4月の福岡県議会議員選挙で初当選し、福岡県議会議員を3期10年務めた。14年2月に糸島市長に初当選し、18年1月に再選をはたした。

 
(後)

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