保険適用になるギャンブル依存症治療
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厚生労働省は11日に開催された「中央社会保険医療協議会」での議論を受け、ギャンブル依存症治療を公的医療保険の対象とする方針を固めた。18年7月には「ギャンブル依存症対策基本法」が成立するなど、ギャンブルの負の部分への対応が進む。
医療保険適用となるギャンブル依存症治療として想定されているのは、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどで開発された「集団認知行動療法プログラム」などを参考にした集団療法プログラム。標準的な内容は、2週間に1回60分以上、数人~10人程度でグループセッションを行うというもの(計6回)。医師や作業療法士が進行役を務め、参加者は配布されるワークブックに記載された設問に対して、自分なりの答えを書き込み発表する。
この「標準的治療プログラム」の研修を医師などに対して行った後、全国35の医療機関で187名を対象に同プログラムの効果検証が行われている。この検証結果によれば、同プログラムを受けた人のギャンブル頻度が受けなかった人の3分の1程度に減少していることがわかる。
一定の効果が認められるギャンブル依存症治療。ギャンブル依存症治療の医療保険適用が実現すれば、費用負担を理由にプログラムの受講を躊躇する依存症患者の治療を促進することができるかもしれない。
しかし、ギャンブルに付きまとう不健全なイメージから、税金が財源の一部となっている医療保険の適用に否定的な意見を持つ人も少なくない。まずは自助努力を、ということだ。
何事も大切なのは節度をもって楽しむことだ。お小遣いを超える範囲で遊んではいけないという意識を忘れてはならない。
【代 源太朗】
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