海洋汚染防止法違反が判明～東京都中央区の土木工事業者に許可取消処分

　東京都は2月5日、（株）中川船舶（東京都中央区、中川貢一代表）に対し、廃棄物の処理および清掃に関する法律（廃棄物処理法）に基づき、産業廃棄物収集運搬業の許可取消処分を行った。

　都の職員によると、同社が海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律（海洋汚染防止法）に違反し、罰金刑が確定していたことが判明。廃棄物処理法では、許可の欠格要件として、「生活環境の保全を目的とする法令で政令で定める規定に違反し、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者」と定めており、同社がこの規定に該当することから今回の処分に至った。

　その後の調べで、同社が昨年12月17日付で、神奈川県から産廃物収集運搬業の許可取消処分を受けていたことがわかった。県によると、昨年8月22日に同社から産廃物収集運搬業の更新許可申請を受けた際、同社が海洋汚染防止法に違反し、2018年6月5日に罰金刑の略式命令を受け、刑が確定していたことが判明したため、廃棄物処理法の欠格要件に基づき、処分を行ったという。事案の詳細については明らかにされていない。

　同社は1968年設立で、主力事業は河川の土木工事、海上運送業、船舶リース業など。2018年9月期の売上高は11億9,829万円、売上総利益は4億2,463万円を計上。関連会社は、屋形船に乗りながらもんじゃ焼きを提供する「月島もんじゃ屋形船」を運営している。

【長谷川 大輔】