【再掲】2050年代を見据えた福岡のグランドデザイン構想(59)~地下鉄ネットワークの整備構想(4)
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C&C21研究会 理事 下川 弘 氏
福岡市内の鉄軌道と地下鉄のネットワークを地図に落としてみると、現状で抱えている課題が明確になってくる。
まず前回述べたように、大規模スポーツ施設であるPayPayドームやベスト電器スタジアムが地下鉄ネットワークの外にあることが改めて浮き彫りになる。
また、あえて「地下鉄難民エリア」と名付けているが、福岡市南区の全域や博多区の板付・月隈周辺、城南区の原周辺・四箇田団地・室見が丘団地周辺などは、公共交通機関である地下鉄の恩恵をまったく受けられていない。
たとえば、南区の住人がプロ野球観戦のためにPayPayドームに公共交通機関を使って行こうとしたら、西鉄バスで博多駅または天神に出てから、ドーム行きの臨時バスに乗って行かなければならない。仮に地下鉄七隈線を使って行こうとしても、天神南で下車し、徒歩で天神駅に向かって空港線に乗り換え、唐人町で下車。そこからまた徒歩で約15分近くかかってしまう。
まさに、「地下鉄難民エリア」と言って差し支えないだろう。
(つづく)
<プロフィール>
下川 弘(しもかわ・ひろし)
1961年生まれ、福岡県出身。熊本大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程を修了後、87年4月に(株)間組(現・(株)安藤・間)に入社。建築設計第一部や技術本部、総合企画本部企画部などを経て、99年1月には九州支店営業部に配属。その後、建築営業本部やベトナム現地法人、本社土木事業本部営業部長などを経て、2020年9月から九州支店建築営業部営業部長を務める。社外では99年9月からC&C21研究会事務局長(21年8月から理事)を務めるほか、体験活動協会FEA理事、(一社)日本プロジェクト産業協議会の国土・未来プロジェクト研究会幹事、(一社)防災教育指導協会顧問など数々の要職に就いている。関連キーワード
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