2024年04月20日( 土 )

ユーザーに寄り添う自由設計で快適なバスタイムを実現

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(株)小笠原 代表取締役社長
小笠原 正行 氏

移り変わるニーズに応え続けて200年

ホテルタイプのフリーユニットバス
ホテルタイプのフリーユニットバス

    日々のくらしに不可欠なバスルーム。これを建物に設えるにあたり、床や壁にタイルを1枚ずつ貼りつけていく在来工法に対して、現在では「ユニットバス」――防水性の高い素材で天井、床、壁などのパーツを工場であらかじめ一体化して=ユニットで製造し、現地でそれらを組立・接続してつくる浴室――が一般的になっている。だが、これは短期間での施工が可能である一方、通常はメーカーが規格化して製造するため、建物の特質やユーザーの細かい要望に寄り添うことが難しい。そんななか、(株)小笠原はフリーサイズ・フリーデザインのオーダーメイドユニットバス「フリーユニットバス」を世に送り出し、信頼と実績を積み上げている九州発の壮健企業である。

(株)小笠原 代表取締役社長 小笠原 正行 氏
(株)小笠原
代表取締役社長 小笠原 正行 氏

    そんな同社の源流は、江戸後期の1822(文政5)年、現在の佐賀県鹿島市で創業された飴おこしの製造販売業者・小笠原商店。同商店を手伝っていた小笠原平吾氏が、顧客からの要望を受けて左官材の販売を手がけたことを機に1946年に建築資材販売業を始め(51年6月に法人化、69年8月に小笠原建材(株)へと商号変更)、そこから81年に独立したのが(株)小笠原なのである。つまり、時代とともに変わるニーズに対応するかたちで業種を変遷させながら、誠意と創意工夫とで200年を歩んできた企業なのだ。

「快適空間」で持続可能な社会の実現を

 「『フリーユニットバス』は、もともとは介護の領域でのニーズに応えるために生まれた商品です。要介護の方々とそのご家族様たちが、気持ち良いバスタイムを過ごせるようにという一心で、約10年の歳月を投じて独自に開発しました」。現社長の小笠原正行氏がそう語る通り、リリース直後から介護・福祉施設や医療関係者からの問い合わせや注文が相次いだ。そこでの高評価は次第に広まり、一般住宅や宿泊施設などの浴室にも採用されることに。2016年9月には47都道府県すべてて導入が実現したほか、近年は医療機器および機械浴メーカーとの提携を積極的に押し進め、より強固な事業展開を模索している。

機械浴室タイプのフリーユニットバス
機械浴室タイプのフリーユニットバス

    そのかたわら、「フリーユニットバス」の魅力をもっと生き生きと、もっと広く伝えるために、図面や導入事例の写真などを自社ホームページで開示するとともに、年2〜3回開催される各種展示会に出展している。YouTubeなどを活用した情報発信も怠らない。

 今後について小笠原社長は、「持続可能な社会を視野に入れた、水廻り関係の製品・サービスを開発していきます。『フリーユニットバス』のような独自のブランド製品の開発にさらに注力し、社会に貢献していく所存です」と意気込みを語る。同社が新たにどんな「快適空間」を提供してくれるのか、期待がふくらむ。


<COMPANY INFORMATION>
代 表:小笠原 正行
所在地:福岡市博多区博多駅南6-12-25
設 立:1981年7月
資本金:2,000万円
TEL:092-431-2751
URL:http://www.ogasawara-agp.com


<プロフィール>
小笠原 正行
(おがさわら まさゆき)
1955年、佐賀県生まれ。東京理科大学卒業後、79年に(株)小泉に入社、81年に(株)小笠原に入社する。取締役を経て、2007年に代表取締役社長に就任。

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