室町ケミカル、健康食品事業から撤退 25年5月期業績予想を下方修正

 13日、室町ケミカル(株)(本社:福岡県大牟田市、青木淳一代表)は健康食品事業から撤退することを発表した。これにより、同社は2025年5月期決算において特別損失を計上し、業績予想の下方修正も発表した。

 同社の健康食品事業は、医薬品事業・化学品事業と並ぶ主力事業と位置づけられていたが、原材料費や動力費の高騰、開発案件の多様化によるコスト増、製造量の不安定さなどにより、収益性の改善に限界が見えていた。今後は、事業撤退により確保した人員や製造スペース、倉庫などの経営資源を、成長が見込まれる医薬品事業と化学品事業に振り向け、企業価値の向上を図る方針。

 健康食品事業は、OEM品の企画・製造・販売を柱とし、25年5月期の売上高は10億4,300万円を見込んでいた。従業員数は25人。事業撤退のスケジュールとしては、顧客や仕入先への説明を6~7月に実施し、製造終了は26年3月末、販売終了は同年4月末、撤退完了は5月末を予定している。

 撤退にともない、25年5月期には原材料の在庫処理などで営業利益が減少し、特別損失として1億1,500万円を計上する予定で、全体の業績としても、当期純利益は1億6,400万円と、従来予想の3億円から大幅に下方修正された。売上高は66億5,000万円、営業利益は4億3,000万円、経常利益は4億4,000万円となる見込み。

 なお、同社は7月14日に予定する25年5月期決算短信において、26年5月期の業績予想を公表する予定だ。

【寺村朋輝】

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