私的便宜に組織を巻き込み不正を働いた大学病院長~ゲスなトップ(1・後)

 九州大学病院(福岡市東区)病院長、福岡県病院協会会長を任期途中で辞任した中村雅史氏の報道をめぐって、読者からのご意見を参考にして改めて報じたい。

自力では病院長にはなれなかった

中村雅史氏の経歴
62歳、大分県出身
1988年 九州大学医学部卒業
     卒業後、九州大学第一外科などで臨床研修
     ハーバード大学でがん生物学の研究に従事
     九州大学大学院医学研究院 講師などを経て
2004年 九州大学大学院医学研究院 助教授
2007年 同 准教授(名称変更)
2011年 川崎医科大学医学部 教授
2015年 九州大学大学院医学研究院 教授
2022年 九州大学病院長
2025年 九州大学病院長辞職
2026年 九州大学大学院医学研究院教授辞職
(以後の予定。1月14日時点で修正・変更の発表はない)
2026年7月 第57回日本膵臓学会大会(福岡国際会議場)の会長
2028年4月 日本外科学会第128回定期学術集会(福岡国際会議場)の会頭

 ご意見提供の核心の1つは、「中村氏には自力で病院長に上り詰めるだけの能力や人望がなかった」という点だ。裏を返せば、そこには「強く引き上げてくれた恩人の存在があった」ということだ。その恩人はかつて中村氏に対し、「身内や周囲の女性との間でトラブルだけは、絶対に起こすな!」と強く警告していたという。

 ところが、いざ病院長の座に就いてからというもの、その恩人の助言を軽んじるようになったらしい。

 経歴に付した通り、中村氏は26年7月と28年4月に福岡市で開催予定の大規模な学会の大会責任者に任じられていた。それにもかかわらず、今回の不正により、壇上で主催者として挨拶を行うという栄えある機会までも失うことになるだろう。

【青木義彦】

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