わらび座ミュージカル「ジパング青春記」特設ページ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2016年05月24日 09:30

中国経済新聞から学ぶ~上海大丸の苦闘、立地の劣勢を挽回できるか チャイナビジネス最前線 

 昨年2月に試営業開始、5月よりグランドオープンした上海大丸(上海新世界大丸百貨)。私も何度か行ったことがあるが、ちょっと人の入りが少ないなあという印象があった。
 オープンしてから1年強経過だが、昨年度(中国の決算は12月)の営業成績がメディアで紹介されている。それによると、営業収入が4.02億元(約66億円)、純利益がマイナス4.14億元(マイナス68億円)だ。何と収入額よりも赤字額が大きいのだ。
 立地は南京東路という繁華街。繁華街なので人通りも多いのは確かなのだが、この繁華街は観光客ばかりが多く集まるという特徴がある。
 この立地している場所は地方からの観光客が多く、残念ながら地元民でもお金を落としてくれる人がたくさんいるイメージのない場所だ。要するにお金を落としていかない人たちが多く集まる場所だった。休日の日はとにかく黒山の人だかりになる場所だ。

china 日本人になじみの百貨店だと上海には伊勢丹(数字見つけられず)と久光(年間営業額26.4億元)というのがあるが、この2店舗のいずれもが繁華街であることは間違いなく、観光客がメインに集まる場所でもなく、むしろハイクラスの店舗が多く並ぶ通りにあるが、高級百貨店が立地するという点では良い感じの場所ではない。

 大丸とは正反対とまでは言わないまでも、人の集まり方がかなり違う場所であると言える。大丸としては、現地企業との事業提携契約を締結し、マーケティング、商品構成計画、内装デザイン、従業員への販売サービス教育、カード政策等、百貨店の開業準備に関わる技術支援を行うという形態でのプロジェクトなので、リスクをあまりとっておらず痛手は少ないかもしれない。
 しかし逆に、現地企業のプロジェクトでありながら、なぜこの立地なのかという疑念が残る。事業提携相手が運営している上海新世界商城が比較的うまくいっている(年間営業額35億元、約648億円)ことから、コンセプトの違う大丸でもうまくいくと思ったのかもしれない。となると、これは日本大丸よりも中国側の失策であると言える。

 メディアで紹介されたのは大丸だけの記事かと思いきや、日系ということで高島屋まで引き合いに出されている。2012年に上海に進出した高島屋、当初年間130億円の売上を計画したのだが、ふたを開けるとその半分しか達成できなかった。
 このような状況を挽回すべくいろんな取り組みをしているようで、連休中に高島屋に行ってきたが、名探偵コナンのイベントが開催されており、かなりの行列ができていた。私が見たときは100分待ちくらいだった。

 さて、また大丸の話に戻る。一階と二階は主にラグジュアリーブランド、時計、化粧品が主体で、フェラガモ、グッチ、ティファニー、バーバリー、といったラグジュアリーブランド、資生堂、SK-Ⅱ、ランコム等の化粧品ブランドがある。ヴィトン、プラダ、エルメスといったブランドはない。ディオールとシャネルは化粧品だけだ。
 そして、フロアが上がっていくと客数はどんどん少なくなり、そこにあるのは日系ブランドが多く、日系ブランド好きにはいいのだが、一般的には中国での知名度は高くないものばかりだ。いろいろと取り組んでいるようだが、なかなか成果は出ていないようだ。

 さて、この大丸のある南京東路という立地、長く上海に住んでいる人であれば、およそショッピングのために行く場所ではないというのはわかっている。
 繰り返しになるが、地方からの観光客が多く、またそういった上海に慣れていない人たちをカモるための人たちも多いので、あまり良い印象はない。しかし、何も知らない人が来ると、あまりの人通りの多さに圧倒され、立地が良いと勘違いしてしまう人がいる。

 数年前にこのエリアに進出した飲食店のイベントに招待されたことがある。その時に、なぜこの立地に出店したのかを聞いたことがある。その飲食店は立地として厳しいのは十分にわかっていたようで、しかし賃料がそれほど高くなかったこともあり、テスト的にやってみようという話だった。こういう割り切りがあったうえでの出店であればわかるが、一番最初にこのエリアに出店するというのは、ちょっと考えにくい。

 さて、今後どうしていくのか。立地の劣勢を挽回するのはかなり難しいように思うのだが。

中国経済新聞を読もう

<連絡先>
■(株)アジア通信社
所在地:107-0052 東京都港区赤坂9丁目1番7号
TEL:03-5413-7010
FAX:03-5413-0308
E-mail:china@asiahp.net
URL:http://china-keizai-shinbun.com​

 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

     

トップニュース

2020年01月19日 07:30

博多の食文化を次代に伝える役割を担い魚の熟成で新たな調理法の確立に挑む

 福岡の食文化に多大な貢献をはたしてきた「日本料理 てら岡」の会長・寺岡直彦氏が博多で創業したのは1976年9月、43年前のことである。わずか27坪で始めた店は、玄界...

2020年01月19日 07:00

顧客の要望に応え続けて事業領域を拡大 自律型社員を育成し、さらなる成長を目指す

 ソリューションは2000年2月、社名のごとく「お客さまの課題や問題の解決をすること」を事業目的に掲げ創業、来年で20周年を迎える。当初は、ビジネスフォンや複合機、電...

2020年01月19日 07:00

地域活性化を支える企画力と実行力

 志水建設は、北九州市を中心に、福岡県全域と山口県を営業エリアとして活動を展開している総合建設業者だ。拠点を北九州市の中心区である小倉北区と、福岡市屈指の商業地域であ...

2020年01月18日 07:00

理念と価値観を共感する仲間とともに 「街と人が輝く社会」を目指す

 一般電気工事から交通信号機設置工事、空調設備工事、電気通信工事まで幅広い事業を手がける第一電建(株)は2020年に50期目を迎える。同社は1971年6月に住宅、ビル...

2020年01月18日 07:00

地場で一番きれいな工事現場で地域活性化に貢献する

 スエナガは、2015年1月に設立された総合建設会社である。同社の代表取締役・出口洋一氏は、34年間、地場建設業の(株)末永工務店に勤務。一貫して技術畑を歩み、常務取...

2020年01月18日 07:00

TRGほか新サービスで解決目指す プレイヤーだからわかる業界の不便

 トリビュートは創業以来、「不動産再生」に主眼を置いてきた。不動産再生とは、「空室が目立つ」「用途が立地に合っていない」「土地が狭小、不整形地」などの課題を解決するこ...

2020年01月17日 15:00

厚生労働省公表の「ブラック企業」1月16日発表 福岡労働局分

 厚生労働省は17年5月から、労働基準関係法令に違反し書類送検された企業の一覧表をホームページに掲載している。

2020年01月17日 12:59

デラックス得丼お試し価格19日まで Hotto Motto(ほっともっと)

 プレナス(本社:福岡市博多区、塩井辰男社長)は10日、同社が展開する持ち帰り弁当店「Hotto Motto(ほっともっと)」の全店舗で「デラックス得丼」を発売した。

2020年01月17日 12:59

原点回帰で収益改善を急ぐほっともっと 20年2月期第3四半期

 持ち帰り弁当店「Hotto Motto(ほっともっと)」を展開する(株)プレナス(本社:福岡市博多区、塩井辰男社長)が14日に発表した20年2月期第3四半期の決算短...

2020年01月17日 12:35

OCHIホールディングス(株)創業の礎を守り進化させる胆力

 2010年10月1日に越智産業(株)の単独株式移転により、持株会社として設立されたOCHIホールディングス(株)。直近の2019年3月期で1,000億円の売上高を突...

pagetop