2024年04月25日( 木 )

HAL、「お役立ち」重ねて事業領域拡大

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HAL(株) 柳川 智治 代表<

HAL(株) 柳川 智治 代表

 24歳の若手社長、柳川智治氏がけん引する(株)HALの事業領域は4つ。自らが経験を積んだ建設や不動産に加え、学習塾、そしてVR(バーチャルリアリティー)事業と幅広い。関連性に乏しいように思える各事業だが、「人の役に立つ」という理念に基づいた経営を行ったことで自然と広がったもの。

 父親が経営者だったことに影響を受け柳川氏も高校時代には将来起業することを決意していた。しかし、それは大学や企業で学び経験を積んだ後になるはずだった。ところが、大学受験に失敗。将来のビジョンの練り直しを余儀なくされたが19歳で宅建免許を取得。縁あった総合建設業者に就職した。

 一般建築や一戸建て、リフォームなどあらゆる経験を積んだ。昨年妻から「やりたいことがあるのでは」と背中を押され独立を決めた。かつての実績を評価され建設関連の受注は相応に入ってきた。こうした中で、学習塾を経営している友人から相談を受ける。別の夢を追うため学習塾を撤退することになったので「人の役に立つ」という志を同じくする柳川氏に経営を継承してほしい、というのだ。

kyositu 同社のエリアは有力学習塾がひしめく競合厳しい地区だが、柳川氏は「勉強したくても経済的理由などで断念する子供は少なくない。学費を他社の3分の1程度に設定し、思いのある講師に指導を依頼している。」という。結果的に学習塾「賢治館」は引き継いだ当初の3倍の生徒数が通うようになった。今春、有名私大にも生徒を送り出す。教室が足りなくなりそうなのが目下の心配の種だ。

 こうした中で新たにVR(バーチャルリアリティー)事業に進出することになった。バーチャルリアリティーとは専用デバイスとゴーグルなどを活用して仮想現実を作り出し、疑似体験ができるシステム。ある商材の九州地区代理店となったが、これも1つの縁をつないだことを評価されて抜擢となった。社会貢献的要素の強い学習塾で利益確保は困難。当面は建設・不動産で収益を確保しVR事業は将来の礎にしたい考えだ。将来は上場を目指すことになるかもしれないが、当面の数値目標は設定せず「思いを共有する人たちと成長していきたい」とビジョン達成に思いを巡らせている。

<COMPANY INFORMATION>
HAL(株)
代 表:柳川 智治
所在地:福岡市城南区荒江1-24-11-2F
創 業:2015年5月
設 立:2016年3月
資本金:150万円
業 種:建設・リフォーム、不動産・売買賃貸管理、学習塾
TEL:092-834-3781
FAX:092-844-0101
URL:http://hal-next.com/

 

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