2024年05月02日( 木 )

西日本FH~低迷する株価を検証

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 西日本シティ銀行を主体とする金融持株会社の西日本フィナンシャルホールディングス(以下FH)は、10月3日、東証1部(福証)に上場。
 初日の始値は1,043円。祝儀もあり高値は1,095円。安値は1,040円だったが、終値が始値より5円高い1,048円だったことから、経営陣としてはホッとしたのではないだろうか。

 翌4日の終値は前日比+20円の1,068円。5日は1,061円(▲7円)。6日は1,062円(前日比+1円)。7日は1,052円(前日比▲10円)と大きく値を下げたが、初日の始値を4円上回り何とか一週目を乗り切ったように見えた。しかし週が明けた11日からは初日の初値を下回る動きとなっており、7日(金)から今日18日(火)までの7営業日、前日比プラスとなった日は一度もなく、株価は低迷している。
 それと比較して昨年10月1日、九州FG(肥後銀行と鹿児島銀行が経営統合)が東証に上場。初日の始値は、874円だったが、終値は+14円の898円。その後一進一退があったものの、10営業日の10月15日の終値は901円となり、初日の終値比+3円で取引を終えている。

 一方西日本FHは10月17日に上場10営業日を迎えた。低迷している株価は反転するのではないかと見られたが、終値は前日比▲15円の1,014円と、大きく値を下げて取引を終えた。初日の終値からは▲34円と低迷。西日本FHと九州FGは対照的な動きを見せたのだ。
(別表3 4.参照)

 今日の日経平均株価は前日比+63円49銭の1万6,963円61銭で取引を終えている。九州の東証上場地銀(FG・FHを含む) は7行。今日前日比プラスとなったのは大分銀行、十八銀行、宮崎銀行の3行。マイナスとなったのは九州FG、ふくおかFG、佐賀銀行の3行。前日比±0は西日本FHだけだった。
 今日18日の7地銀の株価は、西日本FHが上場した3日の終値と比較してプラスは5行。マイナスは2グループで、九州FG▲16円(騰落率▲2.3%)。西日本FHは▲34円(騰落率▲3.2%)。上場して日が浅いグループだけが値を下げているのが気になるところだ。(別表2.参照)
 週刊現代(先週号)で、『このままでは銀行が潰れる』と題し、「2025年度までに地域金融機関の6割超が本業で赤字となり、信用金庫や地域金融機関は潰れる」と警告を発している。
 西日本FHの17年3月期の中間決算(16年9月期)は来月発表される予定だが、はたして増収増益だったのだろうか。株価は中間決算次第といえそうだ。

【北山 譲】

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