2024年04月18日( 木 )

脊振の自然に魅せられて 『二輪草』

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 4月になると脊振の渓谷沿いに、かわいくて純白の花『二輪草(ニリンソウ)』(キンポウゲ科)が咲き始めます。この花は群生をしていますので、白い花が一面を覆っています。

 川島美幸さんの歌にも『二輪草』があります。歌詞の最後に「ふたりは二輪草」とあります。寄り添って夫婦の仲睦まじさを歌っている歌詞ですが、二輪が同時に咲きません。“ダンナ”が先に咲き、遅れて寄り添うように“奥さん”が控えめに咲きます。

 この白い花をカメラに納めるのは、大変難しいのです。なぜかというと、人間の目と違ってカメラには、色温度を自動で調整する機能が有りません。通常のオート機能で撮影すると白い色が飛んでしまい、白を塗りつぶしたようになってしまいます。
 私は、プログラム機能にして0.3アンダーかオーバーで、2カットは撮ります。純白の花の「おしべ」「めしべ」をはっきりと写し、かつ花びらを純白に写すのが、カメラマンの技術です。一輪のみマクロレンズでUPに撮るか、群生を表現するかも、カメラマンの感性です。ただ、スマートフォンでの撮影で純白を表現するのは、難しいかもしれません。

 水無鍾乳洞のある水無渓谷は、山情報紙やSNSで二輪草を知られることとなり、夏の『キツネノカミソリ』とあわせて、春も多くの登山者や愛好家が散策に訪れて来るようになりました。今年4月、2つの登山口に水洗トイレ2基が完成しましたので、若者や女性登山家も多くなるでしょう。

 次回は、似たような花ですが、『一輪草』についてです。

2017年5月
脊振の自然を愛する会 代表 池田友行

 

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