2024年04月28日( 日 )

身近にある事業承継を考える~日本公庫が久留米で勉強会を開催

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桐原 文彦 氏

 10月5日、福岡県久留米市のアルカディア久留米で日本公庫中小企業福岡懇話会筑後地区懇談会が行われ、講師に事業承継のスペシャリストの(株)エスネットワークス西日本事業承継支援部長の桐原文彦氏が登壇。「100年続く企業を残すために今経営者が為すべき事業承継とは」というテーマで講演を行った。

 講演で桐原氏は、会に訪れた筑後地区の中小企業経営者らに事業承継「対策必要度セルフチェック」シートを配布するなどして、事業承継についてわかりやすく解説。「経営力によって差が出る時代。今は、本質的な取り組みを進める時期」とし、これからの事業承継は選択肢が増える多様化の時代が来る、とした。

 桐原氏はさまざまな事例を用いて、会社が永続するため、同族経営を保持するためにどのようにして基盤作りを行うか、などの事業承継の事例を紹介。「経営者ではなく、経営陣を創る。強い個ではなく、後継社長を中心とした強い『経営チーム』を作ることが好ましい」などのポイントを押さえた話に加えて、後継者候補育成の10カ条を紹介した。

会場は大盛況だった

 会では、その後、中小企業投資育成株式会社法に基づいて設立された投資育成機関である大阪中小企業投資育成(株)九州支社の上席調査役の松永良平氏、(株)日本政策金融公庫福岡支店中小企業事業融資第二課課長の濱田元氏らが制度説明を行い、閉幕した。

 先を見据えた取り組みは中小企業経営者にとっては必須項目である。地方に行けば行くほど70 代、 80 代の元気な経営者が多い。生涯現役と言えば聞こえはいいが、一方では事業承継がきちんとなされていないケースもあり、リスクを抱えたまま事業を継続することとなる。

 参加した企業経営者の多くは、事業承継はそう遠い未来の話ではなく、身近で現実的な話と受け止め、真剣に話を聞き入っていたようだった。

 

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