2022年08月14日( 日 )
by データ・マックス

KPG「i+Land nagasaki」公営リゾート民営化で生まれる「地方創生」(後)

 日本全国で多様性に富んだ各種事業を展開するカトープレジャーグループ(KPG)が、「地方創生」という大きなテーマのもと、今年4月1日に第1期のリノベーションを遂げたエンターテインメントリゾート「i+Land nagasaki」(アイランド ナガサキ)。同社の「トータルプロデュース」が長崎の地で具現化した姿についてプロジェクトリーダーを務める加藤宏明取締役本部長にインタビューした。

データと経験の融合

 ――KPGの経験に基づいた計算のもと確信をもってやられているのですね。

内装を一新した和食レストランうららか

 加藤 私どもはオペレーションのプロであり、飲食店も多数経営するなかで、食事面の充実、滞在のなかの快適性、そして多様性というところもしっかりと考えております。「アイランドナガサキ」は、長崎だけでなく、レジャースポットが豊富な福岡のお客さまにきていただいても十分満足していただけると自負しております。今回のリニューアルも含め、すべての開発における重要決定事項は、データや経験、感性など、私どもがこれまでに培ってきたことを融合させ、マーケットに則した施設づくりを目指しております。

 ――現場の感覚をどのように拾い上げていますか。

 加藤 弊社の場合、オペレーションのチームが開発を行うことが多く、開発マンがオペレーションやマーケットについて熟知しています。また、開発を行ううえで、コンペティター(競合他社)をしっかり分析し、自分の施設の立ち位置を見極めることが非常に大事です。そこで、開発とオペレーションの両チームのリーダーで長崎県、他県のさまざまな施設を分析し、どういうものがマーケットのなかで受け入れていただけるのかを検討いたしました。

 ――伊王島のポテンシャルをどのように見られていますか。

施設内で作りたてのカステラを販売

 加藤 伊王島は大きな島ではありませんが、ポテンシャルが高い島だと感じております。長崎県は日本一島の数が多いことが知られていますが、そのなかでも伊王島は、インフラが整備されており、伊王島大橋が架橋されたことで車でお越しいただけるようになり、市内から約30分というロケーション、ビーチが整備され、夏はマリンアクティビティが楽しめることや、食の面では、長崎の鮮魚という大きな魅力をもっています。また、天然温泉などもあり、四季を通して楽しめる場所です。

 また今回、“夜の楽しみ方”という部分で目玉となるエンターテインメントに、カナダ発日本初上陸の夜の体験型ナイトウォークのアトラクション「アイランド ルミナ」をもってきました。光と自然の融合という夜のエンターテインメントを楽しんでいただければと思います。

 ネーミングは、地元の方に親しまれていた「やすらぎ伊王島」から九州を代表するようなアイランドリゾートにつくり上げていきたいとの思いを込めて「アイランドナガサキ」という新名称に、また、1日中楽しんでいただけるようなコンテンツ、ソフト面の充実を目指し、「エンターテインメントリゾート」とサブタイトルで付けさせていただきました。

成長のための挑戦

 ――KPGのなかで、「アイランドナガサキ」の位置づけは?

長崎を代表する施設を目指す i+Land nagasaki

 加藤 私どもが、公共施設の指定管理者としてお仕事をさせていただいている官民共同プロジェクトは、大阪府岸和田市の「牛滝温泉 いよやかの郷」、京都府南丹市の「心と身体の癒しの森 るり渓温泉」、そして、この長崎市伊王島の施設でございました。今回のリニューアルに際して弊社代表(加藤友康氏)が「地方創生の新たなページが開かれる」というキャッチコピーを打ち出したように「地方創生のモデルとなるような施設にしていきたい」という強い想いがあります。とりわけ、『雇用』に関しては、重要なポイントとしてしっかりと取り組んでおります。現在、スタッフが200名在籍しておりますが、新規宿泊施設オープンにともない、今年中に約60名の雇用を増やして260名にします。微力ながら、長崎の観光業で街全体の振興に少しでも貢献させていただきたいと思っています。

 もともと指定管理者として運営していた施設を、民間移譲を受け成功させていくということは、日本全国の多くの公共施設のロールモデルになれば良いと思っています。長崎というまちでいうと、H.I.S.さまが運営されているハウステンボスなど、九州だけでなく首都圏でも名が知られている施設がございますので、「アイランドナガサキ」も長崎を代表する施設になればと思っています。それに向けてしっかりと運営を行っていきたいですね。

 ――KPGとしての次の目玉企画は何でしょうか。

 加藤 スモールラグジュアリーリゾート(高級旅館)として静岡県熱海市で運営しているブランド「ふふ」を、今年10月に河口湖、以後、京都、日光、奈良、強羅へと展開していきます。また、海外では、おうどん店「つるとんたん」が2016年に開業したニューヨーク市マンハッタン区のユニオンスクエアに続き、ロックフェラー・センター内で大型店のオープンを予定しています。6月初旬には、ロイヤル・ハワイアン・センターの3階にもオープンいたします。

 ――事業戦略のなかで、多種多様なジャンルを手がけることの意義とは。

 加藤 「トータルプロデュース」として開発を行っておりますが、マーケティング、コンセプトワーク、プランニングをして施設をつくり、施設ができた後も責任をもって運営していくことが大きなスキームでした。企業としてやりたいこと、宿泊施設ならお客さまに泊まってみたいと思っていただけるような今までのマーケットにないものもつくっていくのが大きなコンセプトとしてあります。そして、“企業の成長・存続のためには新しい取り組みをしていかなければならない”ということを念頭においております。その結果、さまざまな開発にチャレンジし、多種多様なコンセプトの施設を運営させていただいております。

 ――今後も新しい取り組みに期待しています。

(了)
【山下 康太】

▼関連リンク
・カナダ発日本初上陸のナイトウォーク「ISLAND LUMINA」

<INFORMATION>
i+Land nagasaki
所在地:長崎市伊王島町1-3277-7
TEL:095-898-2202
URL:https://www.islandnagasaki.jp​

 
(中)

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