2024年04月25日( 木 )

生涯介護のいらない人生で最期まで親の尊厳を保つ~糖尿病の予防と治療

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日中特殊鍼法研究会会長 長尾治療院院長 長尾 良一

糖尿病

 糖尿病は、持続的な高血糖、糖尿を呈する代謝疾患で、インシュリンの欠乏や作用障害があり、糖、蛋白、脂質の代謝異常をともなう。口渇、多飲、多尿を呈し、網膜症、動脈硬化を併発しやすいⅠ型とⅡ型がある。Ⅰ型はインシュリンの投与が必要、Ⅱ型は必ずしもインシュリン投与を必要としない。体重減少、疲労感、痒み(高血糖に依る神経障害)なども起こる。

予防と治療・下記のことを実行すれば完璧

長尾治療院 長尾 良一 院長

1:運動について
 気功たんとう功の応用で、両足を肩幅に開いて立ち、両手を前に出し、上体を前かがみにならないように気を付けながら、腰を下ろしていく。約45度まで腰を下ろしたところで固定、初めは無理をしないで元の姿勢に戻す。この間、呼吸を止めない。呼吸は腹式呼吸が良い。また踵(かかと)落としも有効で、つま先立ちからドスンドスンと踵を落とすだけで良い。この2つの運動だけでも継続できれば万全である。家事などで一日中、まめに動くことも良い。

2:生活の仕方について
(1)質の良い睡眠を取る(朝決まった時間に起きて、朝日を浴びるとセロトニンが分泌されて睡眠ホルモン、メラトニンに変わる)。
 睡眠障害は、インシュリンの分泌に影響をおよぼす。寝る前に腹式呼吸を行う。その際、リラックスして呼吸だけを意識する。段々長くできるように努力しよう。毎日、やってほしい。

(2)女性は、女性ホルモンの減少とともに血糖値が上がりやすくなることに留意する。

(3)肥満になると味覚細胞が減少し、余計に甘いものが食べたくなることに注意する。

3:食事について
 ※毎日どれかを食すると著効が得られる食材を厳選しました。
(1)味噌汁が良い(とくに八丁味噌が良い)。玉ねぎ類の具材がとくに良い。

(2)完熟したトマトが良い(リコピン)。トマトジュースはとくに良い。ホットトマトジュース+オリーブオイルは、最も良い。

(3)リンゴ酸を夕食前に小さじいっぱいほど薄めて飲むのも良い。

(4)マイタケ(舞茸)は、最強だが手に入りにくい。そこで皮付きゴボウのすりおろしまたはミキサーにかけたものをアレンジして食するも良い。

(5)食前の柑橘類 温州ミカンの甘いものが良いが、3個まで、グレープフルーツは、要注意。とくにワーファリンを処方されている方は、避ける。

(6)ブラックコーヒー(シナモンを入れて食前に飲むと尚良い)。

(7)緑茶、ゴボウ茶、杜仲茶、桑の葉茶、ヤーコン茶、オリーブの葉茶。

(8)青物魚類(イワシ、サバ、アジ、サンマ、カツオ、マグロ)。
※カツオ+レモンカルシウムを摂取すると血糖値を21%低くできる。

(9)マグネシウムを含むもの(そば、バナナ、海苔、ひじき、豆、五穀、豆腐、抹茶、ごま、ワカメ、シイタケ、いちじく、昆布、カキ、いも、納豆、トウモロコシ、クルミ)。

(10)菊芋(イヌリン)。
※インスリンと同じ働きがあり血糖値を下げる。

(11)その他の糖尿病に良いとされる食材:昆布、ワカメ、ホタテ、アサリ、レバー、レタス、大根、春菊、長ネギ、レンコン、もやし、ゴーヤ、大麦。

4:その他
(1)炭水化物を控える。または、炭水化物以外の食べ物を先に食べるとよい。

(2)水分補給のために、ビール、ジュース、炭酸飲料などをなるべく摂らないようにする。 

■長尾治療院
代 表:長尾 良一
所在地:佐賀県唐津市西城内6-7
設 立:1980年
URL:http://nagao-chiryouin.jp/
E-mail:nagao@ia8.itkeeper.ne.jp

<プロフィール>
長尾 良一(ながお りょういち)

1949年福岡県生まれ。手技療法の大家であった父・松造氏の後を継ぎ、長尾流の手技と独自の鍼灸治療で現在に至る。日中特種鍼法研究会会長。

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