2024年04月16日( 火 )

まさかの否決!飯塚市民の声届かず~飯塚市政治倫理条例改正

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 飯塚市の市民団体「資産公開を考える会」(会長 有松賢作氏)が、11月19日に片峯誠飯塚市長に直接請求した「飯塚市政治倫理条例改正案」は、10日に開かれた第4回飯塚市議会定例会で、賛成9票、反対14票の賛成少数で否決された。

 今回の直接請求(市民案を提案し、議会を強制的に20日以内に議会を開かせる請求)では、必要な署名数2,158名(有権者数50分の1)に対して、5,104名の署名が集まっていた。

 改正案では、主に1.資産を公開する対象を「本人のみでなく、配偶者および扶養、または同居の親族」まで広げること、2.「審査委員会に市民も加える」の2点が提案された。

 議会では冒頭、条例制定請求代表者である有松氏が「資産公開制度は、住民自治を象徴する選挙において重要な役割を担う」とし、市長の意見書が7日に出されたことに対し、「議決される前に偏った意見書を提出するのはおかしい、コメントは控えるべきだ」と指摘した。

 質疑応答では、日本共産党の川上直樹市議が市長の意見書に対し、「議決誘導の可能性がある」などと、激しく追求する場面もあった。

 有松氏は「非常に残念。質疑応答・討論も川上議員以外なく、赤信号をみんなで渡れば怖くない、といった様子に見えた」とコメントし、「会としては、今後も違うかたちで行政、議会を見守っていく」とした。また、傍聴に参加した市民からは「直接請求までして(提案が)通らないなら、今後どのようにして請求したら良いのかわからない」と不満の声が挙がっていた。

【麓 由哉】

関連記事