2024年04月24日( 水 )

夫の年収が1,000万円超でも離婚を考える妻は多い!という事実~難しい「セレブ妻の胸の内」

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■セレブ妻の憂鬱

 婚活女性が男性を選ぶ際に最も注目される点として挙げられる、「年収」。ただ、いくら年収が高い男性と結婚したとしても、夫へ不満を感じる妻は少なくないようだ。

 リスクモンスター株式会社は3月、既婚女性600人を対象に「離婚したくなる亭主の仕事」に関するアンケート結果を実施し、結果を発表した。まず、「夫の仕事に不満がある」と回答した人が47.2%と約半数近いことに驚く。何に不満があるのか詳しく聞いてみると、1位は「給料が低い」で、なんと73.5%の女性が夫の給与に不満を抱いていることがわかった。2位は「残業が多い」(37.1%)、3位「休みが少ない」(19.1%)など。

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 さらに、「給与が低い」ことが不満だと回答した女性に夫の年収を聞いたところ、「300万円未満」(92.1%)、「300~400万円」(83.7%)、「400~500万円」(80.9%)と、確かに年収が低くなるにつれて不満度が増している。

 ただ、ここで気になるのが、夫の年収が「1,000万円~1,500万円」の場合でも、50.0%の女性が年収に不満を感じているということ。1,000万円以上を稼ぐ夫をもつ妻は少ない(母数が少ない)ために5割という極端な結果になってしまった可能性はあるが、その要素を差し引いても年収1,000万円越えの夫に不満をもつ妻の半分が「不満だ」とするのは興味深い。

 年収1,000万円超の夫をもつとなれば、「タワマン住まいのセレブ妻」として優雅な毎日を送っていそうだが、なぜこれだけの女性が不満(憂鬱)を感じているのだろうか。

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■家事や育児が偏ると不満になりがち

 セレブ妻の憂鬱、について次の調査結果がそのヒントになるかもしれない。男女共同参画会議の「男性の暮らし方・意識の変革に向けた課題と方策」によると、家事・育児の分担が「夫5割、妻5割」の場合、妻の満足度が9割だったのに対し、「妻10割」だと4割にとどまるのだ。つまり、家事・育児の割合が夫婦間で偏っていると妻は不満を抱きやすいことになる。

 つまり、年収1,000万円以上を稼ぐ夫の妻のうち「給与に不満がある」と回答した人は、給与に不満があるのではなく、単純に家庭内での夫の立ち居振る舞いに不満があった可能性が考えられるのだ。

 リクルートワークス研究所が全国4万8,000人の労働実態を調査した結果、共働き家庭においても夫の育児・家事時間が増えていないことがわかっている。年収1,000万夫ともなれば、「おれの年収に文句はあるまい」という理由で家事や育児に参加しないことは容易に予想される。「私の収入が低いことを理由に、夫が育児や家事をやらない」という妻の嘆きを、今回のアンケート結果から読み取ることができる。

 イライラを募らせた妻が、「家事も育児もしないんだったらもっと稼げ!」とさらなる高みを夫に要求してくる可能性もある。年収が高いからといってふんぞり返っていると妻のとんでもない逆襲に遭うことになることは、胸にとどめておくべきだろう。

 女性の側も、年収だけでなく家事や育児に積極的に取り組む男性を選ぶという、結婚後を見据えた選択眼を磨く必要がある。華の盛りは短く、男性がバリバリ稼ぐことのできる期間もじつは意外に短いという。稼げなくなった夫でも横にいてほしいか否か……。結婚を前に、冷静で「冷酷な」評価をくだす必要があるのだ。

 【宮西瀬名】

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