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2019年04月11日 09:19

福岡 オーナーと管理会社を2度襲ったレオパレスのトラブル

 リーマン・ショックの影響により業績が悪化していたレオパレス21は、2010年3月期に初の赤字決算、11年3月期も赤字を計上。財務内容は大きく毀損していたが、業績回復のきっかけとなったのは、12年3月期だった。管理戸数は減らしたが、入居率の向上や資材や人件費の見直しからコスト削減を行い、黒字回復。同社にとって収益性が低いアパートのサブリース契約内容を見直したのだ。

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 福岡県内の地方都市にレオパレス21が建てたアパートがある。もちろん、サブリース契約されたアパートだったのだが、このアパートでも10年から11年にかけてサブリース契約の見直しが行われていた。

 10年の夏、このアパートオーナーにサブリース契約の変更が記された「建物賃貸借契約書」が送付された。契約書では、「本契約の解約は、2カ月前に書面により解約することができる」と記載されていた。

 結果的に、このアパートのサブリース契約は11年初旬に解除され、管理会社の変更が行われた。新たに管理を受託した地元の不動産会社・A社長は、「入居率を上げるためだろうが、とにかく管理状態が酷かった。1人入居となっている部屋では、光熱費込みの契約だったが、実際には複数人が生活しており、光熱費が収益を圧迫していた。また、各部屋の家賃もバラバラで倍以上開きがある部屋も。さらに、駐車場には放置された自動車があるなど、目も当てられない状態だった」と話す。

 御多分にもれず、このアパートオーナーも銀行からの借入でアパートを建てており、この状態で買い手がついたとしても確実に借金が残る状態だったという。A社長は退去時などに定期借家契約への変更、家賃など契約内容の見直しを図り、アパートの収益性を向上させ、オーナーチェンジを実行。無事に前オーナーは借金が残らない状態で売却することに成功した。

 しかし、レオパレス21によるトラブルは、10年を待たずこのアパートを襲った。施工不備問題である。このアパートも該当物件だったのだ。すでにオーナーは変わっていたが、管理会社は引き続きA社長の不動産会社が行っていた。オーナーを代理する立場として、レオパレス21側からも調査や補修工事における立会の知らせがあったが、「何度も日程調整を行ったにも関わらず、すっぽかされたこともあった」(A社長)という。今年2月に補修工事を終えた旨の報告はあったというが、立ち会うことはできなかった。

 18年12月末時点の管理戸数は約49万戸。うち56.4%が法人利用、つまり社宅なのだ。同社が伸ばしてきた賃貸事業における最重要顧客は、入居者だ。音漏れは誤魔化せたとしても、耐火性能の不足は企業イメージもあり該当物件からの退去だけではなく、「レオパレス」からの退去が相次ぐ可能性は否定できない。かつて業績回復の要因となった「安く借りて高く貸す」といったサブリースの収益体質が逆回転し始める懸念は大いにある。すでに、19年3月時点の入居率は前年同月の数値を大きく下回るものとなった。例年3月が入居率のピークだっただけに、4月以降の落ち込みとさらなる収益の悪化が懸念される状態となっている。

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【永上 隼人】

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